論点を一つに絞ることの重要性は?薪ストーブと公害とCO2削減の関係

今回は議論するときは論点を一つに絞ることが重要だというお話しです。

アゴラで青山翠さんの書かれた薪ストーブの煙害に関する記事、「大都市、市街区域、近郊住宅地における薪ストーブや暖炉の排煙問題②」は、アクセスランキングで24時間で1位。そして週間ランキングでも1位になりました。

住宅地での薪ストーブでの煙害にお困りの方々が大勢いる、もしくは、将来「もし隣の新築が薪ストーブを導入したら、どうしよう」ということを心配している方々、「これから新築の家を建てるのだけど、薪ストーブ良さそう」と思っている人が公害の加害者になるかもしれないというような関心を集めたのかもしれません。

一方、「薪ストーブの燃料は薪で、間伐材だとすると長い目で見てCO2削減になる」という議論があります。でも、今問題になっているのは、CO2削減問題ではなく、あくまでも住宅地での煙による健康被害です。

前回作った僕の動画は、その二つの議論を分けてはいますが、両方語ることで論点が弱くなってしまったのかもという反省がありました。

「暖炉や薪ストーブは脱炭素化に貢献するので、積極推進・・・んなわけない、というお話。」

薪ストーブから出る煙は、一説によるとタバコの煙よりも人体に悪い影響を及ぼすということで、CO2削減を目的に薪ストーブを推進する大前提として、大気汚染物質を出さないことが重要です。

冒頭の青山翠さんの記事、「大都市、市街区域、近郊住宅地における薪ストーブや暖炉の排煙問題②」では、薪ストーブを使用するときに煤塵を除去する装置を紹介されています。

薪ストーブ用すす取り装置「ススとり君home」 – 株式会社クリエ (c-clie.co.jp)

住宅地での薪ストーブの使用は、趣味の領域なので、もしどうしても使いたいなら、この煤塵除去装置の導入は必須だと思います。「高くて装置を導入できない」という人は、残念ながら薪ストーブの使用は諦めなければいけないと思います。そうでないと、公害の加害者となってしまいます。

動画のノギタ教授は、豪州クイーンズランド大学・機械鉱山工学部内の日本スペリア電子材料製造研究センター(NS CMEM)で教授・センター長を務めています。