21日、政府は「物価・賃金・生活総合対策本部」の初会合を開きました。そこで岸田首相は、電気代の負担軽減のため「消費者向けに一定の定額部分とともに、利用効率化(節電)に応じて幅広く利用できるポイント=節電ポイント を付与する制度を作る」と表明しました。
すでに、一部の電力会社が節電に応じてポイントを還元する取り組みを行っており、政府としてその取り組みへの支援を検討するそうです。
東京電力の場合、参加条件はスマートメーターが設置されていることで、標準的な使用量は各家庭ごとの過去(対象の時間帯と同時刻)の電気使用量をもとに設定されるそうです。標準的な使用量から0.01kWh以上削減できた場合が成功となり、節電ポイントが付与されます。
また、主に電気が多く使用される時間帯が対象になるそうですが、毎回同じ時間帯ではなく、電力需要に応じてさまざまな時間帯が設定されるようです。
けれども、そもそもスマートメーターが設置されていないと参加できません。まさか、持続化給付金のように自己申告にするつもりではないでしょうね。
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政府対応は、いろいろな意味でズレています。猛暑による健康被害も懸念されます。熱中症患者への対応で余計に電力が必要にならないか心配です。
そんなものいらない、とも。ポイントよりも安定供給を望む声が大きいです。
専門家からはこれではもはや先進国の政治ではないと諦めの声も。
仮にしくみがうまく機能したとして、夏場にポイント目当てに節電させるのはかなり危険なのではないでしょうか。
なにも解決策を示さない政府の支持率は下がって当然だと思われます。政権内ではこのような対応にツッコむ人がいないのでしょうか。みんなボケ役になってしまっています。また、大手電力会社4社は7月の電気料金の値上げをすでに発表しています。
現政権はこの期に及んでズレた対応をしています。この電力危機を乗り越えるための答えはすでに出ているはずですが。
そしていよいよ「新しい資本主義」が始まります。