焼肉チェーンを展開する株式会社 韓流村(以下 韓流村)が、食べログを運営する株式会社カカクコム(以下 食べログ)を訴えた裁判は、韓流村側の勝訴となりました。
チェーン店不利に「食べログ」アルゴリズム変更、評価落ち減収…
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カカクコム プレスリリースより
チェーン店だから評価を下げられた、と訴えた今回の裁判。
「利用者の評価だけを集計したものではない」
ということがはっきりしたのが最大の功績です。
今回は、グルメサイトなどの「評価」について考察します。
食べログへの不満感
そもそも、飲食店は、
1万円~10万円の月額料金。グルメサイト専用に席を確保する「
飲食店の営業利益率は高くありません。しゃぶしゃぶ・
対して、食べログを運営するカカクコムの営業利益は「45%」(
この利益差に加え、今回の判決で、
食べログの評価点算出方法
食べログの評価点は、飲食店利用者(レビュアー)の評価(以下 クチコミ評価)の「平均」ではありません。
- 「加重平均」以外の、評価点算出方式(アルゴリズム)
が不明瞭なこと - 有料プラン(1万円~10万円)が存在していること
です。有料プランに加入しないと、
公正取引委員会が2020年3月に、事業者に対し実施した、
「
有料プランをやめて無料会員になったら評価点が大きく下がった」
「コメントも味も全く変わらないのに、有料プラン契約をしたら、評価点が0.5ポイントも上がった」
など、不満や疑問が寄せられました(※3)。
「チェーン店だから」という、クチコミ評価以外の要因で、
「今後は、インスタグラムなどSNSや、
と、予測するコメンテーターや解説者が散見されました。では、
評価が不自然に高いカフェ
先日、あるカフェでトーストランチをいただきました。
少しパサついたパン。やや固めのベーコン。薄いカフェラテ。
「Googleマップにレビューを投稿して、
スマホの画面を見せていただくと10%割引します」
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口コミ投稿を求めるカフェのスタンプカード(右下の黒い箇所はQRコード)
なるほど。店員に見せるとなれば、悪いレビューは書きにくい。
努力の方向が間違っている。
そう思います。この店のランチの客単価は、1000~
もともと、クチコミは制御できないもの。いや、
アルゴリズムを推測するという「努力」
今回の裁判で、
「
と推測したのは、原告(店側)の韓流村でした。
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株式会社韓流村プレスリリースより
相当の努力がうかがえます。問題発生以前から、
消費者は賢いです。グルメサイトなどの評価点は、
努力は、本業の商品やサービスに注いでほしい、と思います。
【注釈】
※1 送客手数料 ディナーの場合 ランチの場合100円
※2 点数・ランキングについて[食べログ]
※3 飲食店ポータルサイトに関する取引実態調査報告書(