電気料金はかなり上がっているのに消費電力は変わらない
電力が切迫しているらしいですね。こんなことはとっくにわかっていたのに、原発の再稼働の検討はおろか、火力発電所の再稼働も全く検討していなかった岸田政権には呆れます。家庭用もそうですが、工場もまともに生産できません。
しかし、ちょっと変だと思いませんか。
よく
「消費税あげたらものを買わなくなるので景気が悪くなる」って思い込んでいる人がいますよね。はては「消費税下げたら景気は良くなる」まで言う人がいます。AならばBであるが仮に正しくても、BならばAであるは正しいとはかぎらずもむしろ間違っている方が多いと高校1年で習わなかったのでしょうか。
もちろん数ヶ月限定で消費税を下げたらものを買うでしょうが、永遠に下がるなら別に要らないものは買いません。消費税が上がる前年はまだもつ耐久消費財を駆け込みで買うので前年の景気はよくなりますが、そのあとは消費を先食いしたので1~2年は売れなくなります。そしてまた元に戻ります。
2019年から消費税が10%になったから欲しいものも3年も買わずに我慢しているのはもともとお金をそれほど使わない人たちです。景気にはそれほど影響しません。
電気代はどうなりましたか?
こちらから引用
2010年から見ると家庭用は2019年までに22%の値上げ。さらに去年の1月からドカンと上がりました。
が・・・・
電力使用量は変わらないので切迫してる
あれ?変だな。おかしくないですか。10%どころじゃないのに消費量は別に増えてます。過去のデータから使用量の多い日を見ると
2019/7/27,11:00,4124
2016/8/3,14:00,4687
いまより全然少ない・・・・
電気代上がっても使用量増えてるわ・・・・・
ということになります。電気代が上がった当月くらいは「エアコンの温度を1度あげましょう」になってもすぐに忘れる証明です。値上げされても客はすぐに忘れて日常に戻る。消費税も同じ事です。そのときはブーブー言っててもすぐに消費行動は戻ります。それより社会保険料を知らない間に給与とボーナスからも15%引かれているほうが手取りが激減しているのでよほど消費行動に響くわけです。
いま、値上げを躊躇しているみなさんへ
原材料や光熱費の高騰で価格を上げざるをえないなら、値上げしたら客が来なくなることはない。今がチャンスだから値上げしないといけないものは値上げしなさい。
値上げしたら買わなくなるのであれば、電気料金は何割もあがったのに使用量は減らずにヤバいことになっているではないか。
電気料金上がったから電気使わないという客はもともとお金を使わない。値上げされたからもう来ないという客はもともとたいして来ていない客なのだ。
生き残りたかったら値上げをしなさい。ちゃんとした客はそれでも買います。客のことよりいまは自分のことを考える時期です。客に悪いとか言えるのは自分が生きてるからですよ。
■
わたしと音喜多君、立憲の中谷さん、自民の藤末さんの新刊「日本沈没を食い止めろ!」がでました。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年6月28日の記事より転載させていただきました。