WHOのテドロス事務局長は、欧米を中心に感染拡大が続いている「サル痘」について、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に相当すると宣言しました。
サル痘とは、サルの天然痘のことで、牛痘ウイルス、天然痘ウイルスと同じポックスウイルス科のサル痘ウイルスが病原体になります。1958年にヨーロッパのサルから発見されました。症状は天然痘に似ていて、発熱し、顔や全身に発疹が出ます。今のところ天然痘ワクチン以外にはとくに有効な治療法はありません。
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一般人からは、これは深刻だという意見が散見されます。
WHOがサル痘でとうとう緊急事態宣言出したんか。これは深刻やな。 https://t.co/HlmjpLeLGF
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) July 23, 2022
日本国内ではまだサル痘患者は報告されていません。
サル痘の報告が世界中で増加しています。
サル痘は天然痘によく似た感染症ですが、重症度や感染性は天然痘よりも低いとされます。
天然痘ワクチンの接種率低下で流行が懸念されていました。
今回の流行状況と、サル痘についての基本的な知識についてまとめました。https://t.co/gw9zI5lOnb— 忽那賢志 (@kutsunasatoshi) May 22, 2022
しかし、感染力は低く、過剰に怖がらないようにという指摘もあります。
現在サル痘の患者は99%程度が男性で、
主な感染経路は男性同士の性的接触だということが分かっています。また、まだ日本では確認されていませんので、大きな心配は必要ありません。
あまり過剰に怖がらないようにしましょう。
新型コロナのような感染拡大をする病気ではありません。 https://t.co/pBy8aB2nWf— 知念実希人 小説家・医師 (@MIKITO_777) July 23, 2022
警戒する必要はあるものの、過剰に警戒することは禁物だという指摘もあります。
しかし、この「警戒を呼びかける」という意味が曖昧で、必要以上に警戒する人も多い。
現時点で一般の日本人がするべきことは、念のために症状を覚えて、そのような症状があれば医師に相談すること。
コロナの様な脅威になる様子はないので、サル痘のニュースで不安になる必要は全くないと思います。
— Dr Rennick 🇯🇵在住🇦🇺人医師 (@NicholasRennick) May 25, 2022
WHOとしては最高度の警告を発しました。前回の宣言は、2020年1月の新型コロナに対してのものでしたが、各国に感染拡大防止の強化を促すものであって、強制力はありません。