どうなってるの?尾身さんが「有志」としてコロナ対策の緊急提言

アゴラ編集部

日本のコロナ対策のトップである尾身茂さん(新型コロナウイルス感染症対策分科会長)など7人の専門家が「有志」として記者会見を開き、コロナ対策の緊急提言を発表しました。

今後の対策は2ステップにわかれていますが、最終的には今の1類相当のきびしい規制をやめ、行動制限や入院勧告もやめることを提言しています。

特に大きいのは、PCR検査による感染者の全数把握をやめることです。これは患者の定点観測だけをやり、インフルエンザのような5類に近い「普通の感染症」にするものです。医療費も3割負担の原則に戻すよう提言しています。

毎日新聞より

この有志のメンバーは次のようになっています。

  • 尾身茂・公益財団法人結核予防会代表理事
  • 脇田隆字・国立感染症研究所長
  • 岡部信彦・川崎市健康安全研究所所長
  • 阿南英明・神奈川県医療危機対策統括官
  • 武藤香織・東京大学医科学研究所公共政策研究分野教授
  • 今村顕史・都立駒込病院感染症科部長
  • 中島一敏・大東文化大学教授

分科会の会長である尾身さんを初め、日本のコロナ対策の中枢メンバーですが、彼らが「有志」として厚労省とは違う方針を提言するのは、どうなってるんでしょうか?

「5類相当に落とせ」という改善策は、アゴラも含めて多くの人が提言してきたことですが、医療関係者は反対し、そのトップにいたのが尾身さんでした。医療関係者の抵抗は強く、これですぐ医療態勢が変わるとも思えません。

今までコロナ騒動をあおっていたワイドショーも、尾身さんにハシゴをはずされて怒っています。

コロナ対策をめぐって多様な意見が出てくるのはいいことですが、分科会の会長が内部を説得できないで「有志」として提言するのは異例です。厚労省の意思決定システムはかなり混乱してるんじゃないでしょうか。