NHK大河ドラマのテーマになると、観光客も呼び込めるというので、各地の誘致合戦も激しい。
しかし、熱心さがものをいうかといえば、いくら運動しても無駄なところもあれば、だまっていても降ってくるところもある。
主な舞台になっているところを見ると、京都、大阪、滋賀、愛知、岐阜、東京、神奈川あたりは常連だ。あと、青森、岩手、福島、茨城、静岡、山梨、長野、新潟、石川、兵庫、広島、山口、鹿児島、沖縄が扱われている。奈良が入っていないのはちょっと意外。
ただ、これを見ても分かるように、どうしてここが取り上げられていないのかという地域がある。奈良もそうだが、中国・四国・九州の少なさが目立つ。戦国ものに限ると、中国地方には広島(毛利元就)、四国には山内一豊と千代(高知)、九州には黒田官兵衛(福岡)がいるが、土佐や豊前に入る前の話がほとんどである。
戦国ものを中心に取り上げられそうで取り上げられていない主人公ということでいうと、北条五代があるが、神奈川県は鎌倉幕府ものがあるので地元の熱意も薄いのか。
静岡の井伊直虎は、今川の家臣だから「おんな城主 直虎」で十分か。三重は藤堂高虎を取り上げて欲しいらしいが地味。むしろ伊賀忍者で取り上げられる方が可能性は高い。
奈良・和歌山は豊臣秀長か松永久秀だが、それぞれバイプレーヤーとしてはよく登場。四国の徳島は三好長慶の登場を願っている。
そして、岡山の宇喜多秀家、大分の大友宗麟、熊本の加藤清正に小西行長、天草四郎、福岡の立花宗茂、長崎の宗義智、鹿児島の島津義弘、広島・愛媛・福岡の小早川隆景、佐賀の鍋島直茂、それから大阪だが高山右近などは資格がありそうなのだが、相手にされない。
その理由は、ひとつはキリシタンがらみで、カトリックの宣伝になるので辛い。そして、その頃の武将はいずれも文禄・慶長の役で活躍した英雄たちだ。韓国に配慮するからダメらしい。
加藤清正などは戦国武将でもトップクラスの人気者だがダメだ。
以下は、「令和太閤記 寧々の戦国日記」の一説だ。
『軍師官兵衛』では、日本軍が盛り返したこともあったとしぶしぶ紹介しながら、碧蹄館の名前は避け、日本兵が斬殺されている映像を流した。日本が勝ったというのがそんなに汚らわしいというのだろうか。
*「令和太閤記 寧々の戦国日記」の電子版ではおまけとして、カラーでウッケツハルコさんのイラストが多数入っています。
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