自宅の近くのコンビニのセルフレジの横に写真のようなチラシが置いてありました。
セルフレジの会計漏れや、購入点数の間違い、電子決済の通信エラーが頻発していると書かれています。
遠回しな表現ですが、これはセルフレジで購入した商品を正しく申告せず、未払いで持ち帰っている人が無視できないレベルに増えていることを示しています。
ストレートに言えば、セルフレジで万引きをする人が増えているということです。
シニアの年金生活者が生活に困り、スーパーやコンビニエンスストアで万引きをする。そんなニュースは珍しくなくなりました。
しかし、私が使っているこのコンビニは、港区のオフィスビルに入っており、メインの顧客は現役の「一流会社員」です。
未払いの人の中には、うっかり忘れてしまった人もいるのかもしれません。でも、購入をすればレシートが端末から出てきます。未払いの大半は、意図的に支払いをしなかったと考えるのが自然です。
都心のオシャレなオフィスに通う会社員は、日本人の平均年収よりも高い給与をもらっているはずで、目先の生活費に困っているわけではないと思います。
それでも、将来の経済的な不安や、毎月の支出の増大に伴い、少しでも出費を減らしておきたいと思うのは人情です。
だからといって、万引きが正当化されるわけではありません。
わずか数百円の出来心によって、犯罪者となり、最悪仕事も失って人生を棒に振ってしまうリスクがあります。
万引きとは割に合わない犯罪なのです。
それがわかっていたとしても件数が増えているのは、経済的に追い詰められている日本人が現役世代にも増えていることを示唆します。
セルフレジのチラシは、日本人の貧困化が世代に関係なく広がっていることを示しているのです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年8月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。