「冷やしみたらし」フィーバーが続く赤坂界隈

私の家の近くにある和菓子の青野さんが夏限定で売り出している「冷やしみたらし」が大人気で、その勢いは衰える気配がありません。

涼しげな夏の手土産に最高で、購入した翌日までしか日持ちしないデリケートな和菓子です。

テレビなどで紹介された飲食店が、翌日に大行列になったりするのをよく見かけます。でも、ほとんどの場合、しばらくすると人気が沈静化し、またいつもの静けさに戻ります。

しかし、この冷やしみたらしは、ここにきて更に人気が過熱しているように感じます。今や事前予約でしか購入することができず、赤坂見附店では1ヵ月以上前に予約が必要です。和菓子を1ヵ月以上前から予約する異常事態です。

問い合わせをする来店客が多すぎるのか、最近はお店の看板に注意書きまで表示されるようになりました(写真)。

おそらく今から予約すると、買えるのは10月以降になってしまうのではないでしょうか。夏が過ぎ、冷やしみたらしの季節は終わっています。もしかしたら、もう今年の予約は受け付けていないかもしれません。

食べてみると、確かにひんやりとした食感で、舌触りもなめらか。暑い夏にぴったりの冷たい和菓子です。

私もお土産として予約をして購入しましたが、なんと電話予約は出来ず、直接店舗に行く必要があります。しかも1人1日2箱しか予約できません。4人分が欲しかったので、2日に分けてお店に直接予約に行きました。

人気が沸騰している理由は、芸能人が番組で手土産として紹介し、食べた人たちが絶賛しているからです。

そして、私のようにブログやSNSで紹介されると、また買いに行く人が増えていくのです。

青野さんは商売気のない実直な和菓子屋さんのようで、大量生産で品質を下げたくないのか、生産量を増強するつもりはないようです。

人気が出て手に入らないとなると、より欲しくなるのが人情です。冷やしみたらしフィーバーは夏が終われば収まると思いますが、また来年も同じような騒ぎが繰り返されるはずです。

安くて、美味しくて、手に入らない。品薄になる条件が全て満たされた、究極の和菓子です。

このブログを読んでも、良い子の皆さんは、買いに行ったりしないでくださいね(笑)。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年8月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。