日本経済新聞が、きょうの1面トップで「ソフトバンクG、繰り返す法人税ゼロ」という記事を出しました。「ソフトバンクグループに2007年3月期以降の15年間で、法人税が生じたのは4期だったことが日本経済新聞の取材で分かった」という。
例によって「大企業に甘い税制だ」というお決まりの批判が湧いてきますが…
記事をよく読むと、「連結純利益が日本企業で史上最高の約5兆円となった21年3月期も、単体の法人税はゼロだった」と書いてあります。
ソフトバンクグループという純粋持株会社の単体の納税額をみても意味がありません。グループの連結決算では、国内で約3782億円の税金を払っています。
ソフトバンクグループの納税額(決算発表)
日本ではソフトバンクグループのようにドライに節税する企業は珍しいが、GAFAMなどのグローバル企業では、タックスヘイブンに子会社を置いたりして、国内の納税額がほぼゼロという会社も珍しくありません。
アメリカのバイデン政権は、その「国内税率」を15%にするという謎の税制改革案を成立させましたが、どうやって実現するのかは不明です。
日経新聞はわかっていてあおってるんでしょうが、連結決算とか純粋持株会社の意味がわかってない人も多いんですね。