ニューヨークでは「チップは最低18%」らしい

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海外に出かけて、日本人が頭を悩ますのが飲食店でのチップです。

私が30年以上前にアメリカに住んでいた頃はチップは10%から15%位だったと思います。最近はチップのレートも上昇傾向で、その中でもニューヨークは1番高いと言われています。

今はニューヨークでは会計金額の20%程度がチップの目安と聞いていました。滞在中に出かけたレストランではレシートに「Suggested tip」(目安のチップ額)という欄があって、18%、20%、25%の3つが表示されていました(写真)。

つまり、このレストランではチップは最低でも18%は支払って欲しいということを示しているのだと思います。お店からチップをSuggestされるのは、何だか違和感しかありませんが・・・。

海外の飲食店のホールスタッフは、固定給だけではなく客からのチップも含めた収入を前提にして給与水準が決められると聞いたことがあります。

チップがなければ生活が成り立たないのでしょう。

本来は気持ちの良いサービスに対して感謝の気持ちで支払うのはチップだと思いますが、ニューヨークでは普通のサービスであっても18%は支払うのが常識という訳です。

約2割となるとそれなりに大きな金額です。今回出かけたフレンチ・ステーキのお店は決して高級店というわけではありませんが、チップだけで5,000〜6,000円になります。高級店になれば、チップだけで1万円を超えることもあり得ます。日本人の感覚からは考えられない金額です。

チップでもう1つわからないのは、いわゆる「まくら銭」と呼ばれるホテルの部屋でベッドの上に置いておく小銭です。部屋をセットアップする清掃スタッフへの心付けという位置づけになっています。

こちらも以前は1ドル札を置いておけば良いと言われましたが、インフレが進み今やそれではもう少な過ぎるのかもしれません。

中には、この手のまくら銭には一切払わないという人もいます。

払うべきか払わなくても良いのか?もし払うとしたらいくらが適正なのか?

まくら銭の常識はどうなっているのでしょうか?

チップには正解は無いのかもしれませんが「常識」と言われるようなものがあるのであれば、知っておきたいと思いました。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年5月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。