ずっと住みたい街はやっぱり「東京一択」

旅行するのが好きで、1カ所にずっといるよりも、移動している方が快適に感じるタイプです。

でも、1年の中で1番長くいたい街はどこかと聞かれれば、迷うことなく「東京」と答えます。

新興国のワイルドな街や、ハワイのようなリゾート地にも行ってみたいと思います。でもずっと住んでいたいとは思いません。

今年も何度か海外に出かけましたが、現地で楽しい時間を過ごすことができても、しばらくするとやはり東京に帰りたくなるのです。

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新興国の場合、問題は安全と衛生にあります。エキゾチックな文化やローカルなレストランの食事は魅力的ですが、治安の悪さや、医療体制、そして衛生状態に問題があることが多いのです。

安全と清潔は長期で生活するための基本条件です。

また時間をかけて醸成された文化のある街は、その蓄積が魅力を醸し出しています。

ドバイやシンガポールのような短期間に人工的に作られた街には、ディズニーランドのような味気なさを感じてしまい、あまり惹かれません。歴史のある街には、昔ながらの商店街のような猥雑さあり、それが大きな価値を持つのです。

そして、長期間滞在したいと思うのに絶対に必須の条件は食の充実です。

最近は和食がますます好きになり、日本以外に長期間いると、ストレスを感じるようにさえなってきました。

確かに、海外でも和食やお寿司がブームになっており、お店はあるかもしれません。しかし、そのバリエーションとクオリティーは日本国内を超える事はありません。数百円のファストフードから数万円のミシュラン3つ星和食店(写真)まで、選択の幅が圧倒的に広いのです。

東京以外の日本の地方にも素晴らしい食文化があります。でも、日本食以外のお店は国内では東京が圧倒的です。

東京の問題は夏のひどい蒸暑さと、自然が少なく空気が悪いことです。そんなデメリットをカバーして余りある魅力を持つのが東京です。

完璧な街というのは、なかなか見つからないものですが、長期で住んでも良いと思える街は、個人的には今までのところ東京以外に見つけることはできません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年9月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。