アゴラ読書塾「長い江戸時代のおわり」

アゴラ編集部
長い江戸時代のおわり

いま日本は、歴史の転換点にさしかかっています。1990年に冷戦が終わり、ソ連はロシアとして「西側」に入り、中国は改革開放で世界市場に入りました。自由と民主主義が勝利し、グローバリゼーションで全世界が豊かになる未来が約束されたようにみえました。

この30年の日本の「デフレ」やゼロ金利も、冷戦の終了で中国の安い労働力が大量に提供された大収斂の結果でした。国内の賃金は下がりましたが、アジアに投資したグローバル企業は高い収益を上げました。

しかしウクライナ戦争は、すべてを変えました。世界は中露などの「ユーラシア国家」とそれ以外の国が、敵と味方に分断される新しい冷戦の時代に入っています。日本は応仁の乱のあと「長い江戸時代」ともいうべき平和を謳歌してきましたが、そんな幸福な時代も終わりました。

世界の再分岐が始まり、冷戦後の「どっちもどっち」という相対主義が許されなくなりました。防衛力の強化が必要になり、「原発ゼロ」や「カーボンゼロ」はエネルギー安全保障をおびやかしています。日本もゼロリスクを卒業し、まじめにリスク管理を考えるときでしょう。

池田信夫・與那覇潤『長い江戸時代のおわり』は、このような時代に日本人がどう変わるかを、歴史学と経済学の立場から考えた対談です。10月からのアゴラ読書塾では、この本をテキストにして、みなさんと一緒に「ポスト冷戦後」の時代を考えたいと思います。

授業はオンラインのみで、すべてZoomでおこないます。全国の(あるいは海外の)みなさんが参加でき、あとからYouTubeで録画を見ることもできます。10月14日には、與那覇さんと対談します。

講師:池田信夫(アゴラ研究所 所長)

テーマ(例)

  • ウクライナ戦争は世界の分断をもたらすか?
  • 「台湾有事」は起こるのか?
  • ドイツの自滅で終わった環境原理主義
  • 「コロナ鎖国」は日本をどう変えたか?
  • 「失われた30年」の実態はグローバリゼーションだった
  • ユーラシア国家との「再分岐」が始まる
  • 「どっちもどっち」が許されなくなる世界

など受講生のみなさんの関心に応じて決めます。『長い江戸時代のおわり』以外にもテキストは随時指定します。

開催日:2022年10月7日から毎週金曜日(全12回)

10月7日・14日・21日・28日
11月4日・11日・18日・25日
12月2日・9日・16日・23日

時間:19:00~20:50(セミナー後にZoom飲み会つき)

定員:無制限(オンラインツールはZoomを使用します)。

受講者全員をアゴラサロンに無料でご招待します(受講期間中は無料)。

受講料

  • 3ヶ月12回分:3万3000円(消費税込み)
  • アゴラサロンの有料メンバー:2万4000円(同)

お申し込み方法専用フォームに必要事項をご記入いただき、フォーム記載の弊社口座へのご入金をもって手続き完了です。

主催:株式会社アゴラ研究所

pianoman555/iStock