日本のGDPが4兆ドルを下回る見通し:人口3分の2のドイツと並ぶ

ドル建てでみた2022年の日本の名目GDPが30年ぶりに4兆ドルを下回る見通しです。2012年の6兆2700億ドルをピークに4兆ドルを割るところまで縮小してしまいました。ピーク時の78%になります。(ただし、2012年は民主党政権が円高を放置したという批判も強いです。)

この30年間で、世界のGDPは4倍となりましたが、日本は0.9倍となっています。

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相当の危機感を持たないといけないことです。ちなみにドイツの人口は約8300万人で、1億2500万人の日本の3分の2です。

アベノミクスが原因だという指摘もあります。アベノミクスは改革で誰も傷みたくないという妥協の産物なので、結果であるようにも見えます。

ただし、大規模な金融緩和は窮乏化を早めていることは確かなようです。

日経の安易な円安批判だという批判もありますが、「経済構造の転換」の重要性はちゃんと述べられています。

政府に限らず、楽観的な希望はだいたい打ち砕かれます

具体的にどんな改革が必要なのか?という声もありますが、必要な改革はほとんど先送りにされました。

対外純資産は順調に増加しているようです。

ドル建てのGDPは21年と比べ2割減るものの、円建てでないのでただちに大不況になるというものではないようですが、「国力」が衰えていることは確かです。