西九州新幹線が23日に開業しました。武雄温泉(佐賀県)から長崎までの66キロを新幹線「かもめ」が繋ぎます。新幹線としては最も短く、1973年に福岡と長崎を結ぶ長崎ルートの整備計画が決定されてから実に50年の時を経て開通しました。
鉄道ファンからは喜びの報告が多数届きました。
長崎出身で欅坂46の元メンバーの長濱ねるさんも祝意を表しています。
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業界団体、関係者の熱い思いが伝わってきます。
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しかし、長崎と佐賀を結んでおきながら、佐賀から福岡までどう整備するかは決まっていないそうです。ちなみに、利用者の多い小倉-博多間は山陽新幹線で、JR西日本の管轄です。
お祝いムードとは逆に、厳しい見方もあります。
開業初日の平均乗車率82%とはいうものの、今後の採算を心配する声も。
施工もメンテナンスも難しそうなトンネルも話題となっています。たしかに土木の力ではありますが。
当初から新幹線開業資金の調達方法に大きな疑問も投げかけられていました。JR九州は新幹線を自力で維持更新する体力はなく、けっきょくは税金頼みになるというものです。
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2021年度(22年3月期)決算によると、本業である鉄道事業はJR全社が営業赤字で、とくに新幹線などの長距離列車の利用は低迷し、回復の足を引っ張っているようです。
鉄道経営の「明暗」JRは新幹線不振 不動産で潤う私鉄 | 週刊エコノミスト Onlineから | 週刊エコノミスト Online | 毎日新聞「経済プレミア」
厳しい経営が続く鉄道各社は、事業構造によって差が出てきている。JR旅客会社6社、大手私鉄14グループの2021年度(22年3月期)決算を見ると、コロナ禍から立ち直ろうとするなかで明暗が分かれた。
また、JR九州に限らずローカル線の存続が経営課題になっています。
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高度経済成長の名残りというべきか、日本の閉塞感を打ち破る兆しと見るべきか、なんとなく答えは出ているように思えます。