こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
総理が所信表明で宣言してた、電気代高騰に対する「前例のない対策」として選ばれるのは、結局は事業者に対する補助金のようです。
電力会社に補助で料金抑制へ 政府、給付金案は見送り
https://news.yahoo.co.jp/articles/dd0530094458d9681211595058b856e056d111be
何もしないよりはマシですが、事業者へのバラまきである補助金では最終消費者に恩恵が行き渡る保証はなく、実際にガソリン代の補助金でも問題が起きています。
ガソリン補助金 価格引き下げではなく、スタンドの経営改善に使われていた・・ 財務省の試算では約110億円「消失」 予算執行調査
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ee690e8be4220d394c7124b6ac03a1e88e559b5
だからこそ維新は「集めて配るより、最初から集めない」「補助金よりも減税」を主張し、トリガー条項の凍結解除(国民民主と共同提案)→ガソリン税における暫定税率の廃止と、二度に渡り法案を提出して減税を主張してきました。
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今回の電気代高騰対策も、バラマキではなく「最初から集めない」路線で対応を検討するべきです。
その意味で、国民民主・玉木雄一郎代表が主張し、各種メディアでも取り上げられている再エネ賦課金の徴収停止は筋が良い打ち手であり、方向性には賛成です。
橋下徹氏 政府の電気代抑制策、電力会社に補助金検討に「消費者に直接の効果があるやり方があるべき姿」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/10/09/kiji/20221009s00041000215000c.html
ただ加えて、この再エネ賦課金の徴収額を超える電気代の高騰が続いた場合には、他に補助金以外の打ち手があるか、補助金を出すとしたらもっとも合理的で効率が良い出し方はあるかどうかを検討しておく必要はあります。
例えば一口に「電力会社」に補助金を出すといっても、小売の事業者等に出すのではなく、送電網を運営している一般送配電事業者に補助金を入れることはできないか。これにより、電気輸送のための「託送料金」を下げる。
託送料金が下がった分は、価格に転嫁しないといけないので、因果関係もわかりやすく、外部からの検証も容易。
また一般送配電事業者は無数ある小売事業者と異なり全国に10社のみなので、そうした意味でも補助金を出したり監督するコストは安いはずです。
以上は現時点では個人のジャストアイデアですが、政策提案に昇華できないか、他に補助金に頼らない負担軽減策はないか、専門家の意見なども聞いて引き続き検討したいと考えています。
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いずれにしても、岸田内閣の物価・電力価格高騰対策はいずれも既存の発想から抜け出ないバラマキばかり。これでは政治家の権力基盤は強化されても、消費者への恩恵が限定的にとどまるままです。
小出し後出しからビッグプッシュ(必要なところに一気に)へ、給付から減税・減免へ。来週から始まる予算委員会にて、経済対策でも具体的な対案を示してまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年10月9日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。