不動産のような実物資産に関しては「インナーサークル」で情報交換するのが賢明だと考えています。
インナーサークルとは、身内とか内輪といった意味で、一般には情報が流出しない閉鎖されたグループを指します。
実物資産は情報の「歪み」が大きく、金融商品のようにインサイダー情報という概念が存在しません。だから、情報を独占している人たちとのネットワークを構築することがとても重要なのです。
私が主宰している資産設計実践会もインナーサークルの1つです。現在148名の個人投資家がコミュニティーを構成しています。
今週、早稲田大学卒業生OBで組織する不動産稲門会にゲストとして招かれ「日本人がこれからやるべき資産運用」というテーマで講演をしました。
不動産稲門会では、毎月情報交換の集まりを行い、各メンバーが持ち寄ったインナーサークル情報をシェアする機会を提供しているようです。
それだけではなく、各種の分科会を開催したり、さらには他の大学のインナーサークルとも連携して、「大学不動産連盟(University Real Estate League = UREL)」という団体を17大学で構成しています。
残念ながら、私が卒業した大学はこの連盟に加盟しておらず、直接アクセスすることはできません。
国内不動産に関しては、専門家が集まり、貴重な情報交換がなされているこれらのインナーサークルですが、海外不動産や不動産以外の実物資産の情報は対象になっていないようです。今回私が講演でお話した内容も、メンバーの方々にはかなり新鮮なようでした。
資産設計実践会では、アメリカ、モンゴル、カンボジア、ベトナムをはじめとする海外不動産や、ヴィンテージカー、現物ワイン、トレーディングカード、アンティークコイン、現代アートなどの不動産以外の実物資産に関しても、それぞれのスペシャリストからのインナーサークル情報をコミュニティ内でシェアしています。
また、国内外のスタディーツアーの開催し、単独ででも得ることのできない情報をメンバー間でシェアできるような仕組みを作っています。
資産設計実践会は新たなメンバーを限定30名で受け入れ、2022年11月から第16期の開講となります。
今後、大学不動産連盟とのつながりを深め、インナーサークルの情報共有をネットワークができれば面白い展開になると思いました。
実物資産におけるインナーサークル情報の重要性が再確認できたのが今回の講演の収穫でした。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年10月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。