日銀総裁の記者会見が初めてライブ配信になると話題になりました。その会見で、黒田東彦総裁は「金利引き上げや金融緩和の出口戦略は考えていない」と述べました。
日銀は、28日の金融政策決定会合で「大規模な金融緩和の維持」を決定しました。また、2022年度の消費者物価の上昇率の見通しをこれまでの2.3%から2.9%に引き上げました。
決定内容はほぼ想定通りで、会見中に円相場は1ドル=146円半ばから数十銭、円安方向にわずかに動きましたが、市場では「日銀は動かない」との認識が広がっているためといわれています。
2%超のインフレは持続的ではない等の認識を示しました。
黒田総裁はブレませんでした。
ECBもFRBも0.75%利上げに踏み切る見通しです。日本だけ孤立しているようにも見えます。ただし、最近の円安は日本経済にとってマイナスという認識を示しました。
日銀の姿勢に疑問の声も広がっています。紙幣の価値は希薄化する懸念があると。
一方で、世界経済が減速していているという見方から、来年は円高になるという指摘もあります。
ただし、為替の仕組みは複雑です。
29日朝のドル円レートは、147円半ばとなっています。