こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は参議院・憲法審査会の幹事懇親会(会議の前の下打ち合わせ会にあたるもの)が行われ、「一票の格差」「合区」問題について話題に上がりました。
11月1日、仙台高裁で「違憲状態」よりさらに踏み込んだ「違憲」判決がくだされ、大きな波紋を呼んでいます。高裁判決で「違憲」が下されたのは初めてです。
愛媛と香川を合区にするなどの苦肉の策で一票の格差解消に取り組んできたわけですが、人口減少時代に入り、もはや都道府県代表を選出するという仕組み自体に限界を迎えつつあります。
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自民党は「合区」をしなくても都道府県代表を参議院に送り込む制度を維持するため、人口比以外の要素を勘案して定数を定められるよう憲法改正に取り組むべきだと主張しています。
維新は改憲を主張する立場ではあるものの、この理由からの憲法改正には賛同できません。
「地域代表」としての国会議員であれば、多くの衆議院議員がその役割を担っています。都道府県のような一定のエリアの代表者を、また重複して参議院でも選出し続けていては、衆議院との役割分担が不明確で参議院としての存在価値が発揮できないわけです。
我々は長期的には一院制を目指しつつ、当面、参議院の選挙制度は全国を11程度のブロックに分けてすべて比例代表で選出するブロック制を改革案として提言しています。実はこの点においては、公明党も同じ考えです。
参考記事:
参院選改革案に隔たり…参院改革協議会
一方、公明、維新が唱える大選挙区制は全国を11ブロックに分けるものだ。現在より1票の格差は縮小できるとみられる上、選挙区単位の改選定数が増えるため、中小政党が議席を得やすい。
このように衆議院とまったく異なる選挙制度をとれば、地元への利益誘導型ではない政策立案がしやすくなり、参議院議員は別の価値(より大局的な観点からの問題解決等)を発揮することができます。
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選挙制度は参議院の「改革協議会」でずっと議論されてきましたが、政治家の身分にかかわるもので「すべての議員が抵抗勢力」となって議論は停滞しがちです。
今回の高裁判決を機に抜本改革が前に進むよう、しがらみのない立場からまずは全国ブロック制の選挙制度改革、そして将来的な一院制を主張してまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年11月2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。