松尾一也著「しなやかに生きる人の習慣」を読んで、深い感銘を受けた。
というのは、私自身、2019年に最愛の妻を亡くして本当に厳しい日々を送ってきたからだ。
一つ一つ挙げればキリがないので、本稿では2つだけ紹介しておきたい。
「立ち直らせてくれる人と出会う」が41番目にあるが、窮状で手を差し伸べてくれる人と出会えることは本当に救いになる。
私が妻を亡くして茫然自失の生活をしていたとき、突然、猪瀬直樹先生から「遊びに来い」と連絡を受けた。
猪瀬先生とはそれまで一面識もなく、News Picks のコメント書きでご一緒し、Facebookでつながっているだけの関係だった。
先生宅にお邪魔して伺ったことが、「作家仲間でも妻に先立たれて後追いのような状況になる人をたくさん見てきた。君がそうならないかと心配になった」とのことだった。
「人生まだまだなのだから前向きに取り組むよう」アドバイスをいただいた。
猪瀬先生ご自身が奥様を亡くされた経験をお持ちだったことから、私のことが気になったのだろう。温かなご厚情に涙が溢れる思いだった。
猪瀬先生にはランニングを勧められたが、暑さが苦手な私は夏場が持たないと思った。
これまたNews Picks で知り合ったグロービスの堀義人さんから以前スイミングを勧められていたので、毎日1000メートル以上のスイミングをし(長いときは2000メートル以上も泳いだ)ジムのサウナに入って、体を疲れさせてぐっすり眠った。
悩んでいる時や不安な時は、じっとしているのは御法度だ。
もともと苦手だったスイミングに必死で取り組むことにより、余計なことを考える余裕が少なくなった。
このように、猪瀬先生と堀義人さん、この二人との出会いがなければ、私は今頃妻の後を追っていたかもしれない。
もう一つ本書で紹介したいのは、次の4箇条だ。
- 今日一日 親切にしようと想う
- 今日一日 明るく朗らかにしようと想う
- 今日一日 感謝をしようと想う
- 今日一日 謙虚にしようと想う
笑顔を作って楽しいフリをしていれば心も楽しくなるというのは、心理学的に証明されている。
人に親切にすれば自分も嬉しい気持ちになる。
感謝して謙虚でいられれば、それだけで自分の気分もよくなる。
私はこの4箇条をプリントアウトして洗面所に張っている。
1ヶ月続けるのはしんどいけど、今日一日だけなら実行できるだろうと考えて。
編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年11月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。