九州大学の世界最先端の超高圧透過型電子顕微鏡で実験大成功!

材料工学の研究に欠かせない電子顕微鏡。材料の表面の微細組織を観察する走査型電子顕微鏡(SEM)と材料の中の結晶を高倍率で観察する透過型電子顕微鏡(TEM)の二種類の電子顕微鏡があります。

今回、鉛フリーはんだの研究で、透過型電子顕微鏡の実験のため九州大学の超顕微解析研究センターにやってきました。

今回使用するのは、「超高圧透過型電子顕微鏡」という巨大施設で、世界に7〜8台しかない装置です。

通常、透過型電子顕微鏡は結晶レベルに拡大して観察できるのですが、試料を極薄にして電子が試料を透過しないといけません。そうすると観察している試料は薄すぎて表面の効果が出てきてしまいます。125万ボルトの超高圧の加速電圧で、通常の試料の10倍ぐらいの厚い試料を観察することができるのです。 そのため、表面の効果の悪影響をなるべく抑えたデータを取得することができます。

実験は大成功で、これから論文執筆が楽しみな結果となりました。