「新年の抱負」より「昨年の反省」をしなさい

黒坂岳央です。

新年になると「今年は○○をします!」のような決意表明、新年の抱負があちこちで見られる。様子を見ていると、「新年なので仕方がなく」というよりやりたいからやっているように思える。実際、新年の抱負を考える、明るい展望を想像することはとても楽しい。

だが、個人的にそのような新年の抱負を叶えた人を見たことがないので、効果のほどは怪しいと思っている。それよりも有用なのは「昨年の反省」ではないだろうか。理由を述べる。

bymuratdeniz/iStock

今年の抱負が有言不実行で終わる理由

まず今年の抱負が有言不実行で終わる理由は、華々しい結果ばかりを想像してその具体的プロセスはあまり考えられていないからだ。「今年中に体重を10kg落とす!」という宣言はしても、それを365日間以内に具体的に実行可能性のある戦略に落とし込み、実行を継続できるだけの胆力を持ち続けられないことがほとんどである。重要なのは結果のイメージではない。多くは妄想で終わる。そうではなく重要なのはプロセスの具現化である。

口頭での宣言は簡単だ。子供でも「今年はメジャーデビューして10億円を稼ぎ出す」ということは言える。だが、それでは妄想遊びで終わる。願望が実現するには繰り返しだがプロセスこそが重要である。

昨年の反省会は今年に活きる

その一方で、昨年の反省会は今年に活きる。

体験談ベースで話すと、筆者は2021年の元旦に毎日つけている歩数記録を見て愕然とした。2020年はCOVID-19発生年であり、ほとんど家から出なかったのでそれまでの平均歩数の半分以下しかなかったからだ。おまけに健康診断では中性脂肪が多すぎると警告を受け、運動と食事を改善する機会だと猛省した。結果、室内で運動をするための器具を導入し、2021年、2022年は2年連続で歩数を大幅に改善。同時に食事内容も大幅に見直した。結果、体重は平均値に戻り健康診断の数値も改善した。昨年の振り返りと反省をしたことで、健康面で言えば良い年になったように思う。

「反省」というとマイナスイメージを持つ人も多いかもしれない。誰かに叱られ、自分のダメなポイントと向き合うのは今年の抱負よりも楽しくない。しかし、価値ある新しいことを取り入れること以上に、ネガティブインパクトの要素を取り除くことの方が効果は高い。そのためにも、反省会はとても効果が高いのだ。

反省会に役に立つこと

しかし、昨年度の記憶がなければ反省会をしようがない。どうすればいいか?それは日々、気付きがあったことをメモしておくことである。筆者は2004年から個人的に毎日日記を書き続けている。毎日更新をしてもうすぐ20年になる。最近は音声入力で書いているのでほとんど手間はかからない。日記を読み直すと当時の自分の心境がハッキリ記録されている。

日記は面倒でかけない。そういう人は手帳に気づいたこと、改善したいことを箇条書きで書いておくだけで良いだろう。後からそれを一年分見直して「今年はこれをやめよう」と決めて実践するのである。ネガティブなポイントがなくなれば、確実に人生は好転する。おそらく、新しい施策を取り入れるよりもQOLを高める可能性すらあるだろう。

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