日銀がYCC(長短金利操作)で上限を0.5%に維持していた10年物国債の金利が、きょう未明から急上昇(価格は急落)し、一時は0.55%になりました。
日銀、売りパニックでYCCバンドが割れ、債券市場のコントロールを失う https://t.co/vSnwi4OpPE
— zerohedge jpn (@zerohedgejpn) January 13, 2023
これは約7年7ヶ月ぶりの高水準です。国債価格でみると、日本時間の深夜0時(アメリカ東部時間10時)ごろから急落しています。外資系ファンドが日本国債を大量に空売りしているためと思われます。
日銀は昨年12月にYCCの上限を0.5%に上げたばかりですが、消費者物価上昇率が4%になるなど、日本もインフレになり、17日からの金融政策決定会合で上限が0.75%に修正されるとの観測が強まっています。
日銀、大規模緩和の副作用点検へ…年末の政策修正後も市場金利にゆがみhttps://t.co/slp0iyI74T#経済
— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) January 11, 2023
日銀の国債買い入れ額も史上最大です。投機筋が0.5%で空売りした国債を0.75%で買い戻すと、価格は下がっているので0.25%分の利益を出せるわけです。
「え、え、え。日銀の1日の国債購入が4.6兆円」。12月に増やした1か月間の購入予定額が9兆円のはずだぞ。その半分を1日で購入。腰を抜かさんばかりのニュースだ。これから政策決定会合まで同じような規模の購入が継続するのだろう(続)https://t.co/tShSO7ASuI
— 藤巻健史 (@fujimaki_takesi) January 13, 2023
利上げ観測で、円も上がって120円台になりました。これはアメリカの物価上昇が減速し、FRBの利上げが0.25%ポイントにとどまって日米の金利差が縮まるとみられるためです。
円、一時128円台後半 7カ月ぶり円高水準(日経)https://t.co/l69kCj60uS
①12月の米CPI上昇率の鈍化。2月の米利上げ幅が0.25%に縮小との見通しが有力に。
②日銀金融政策決定会合を控え、日本の長期金利に上昇圧力。
――かくして円高・ドル安が進行。「悪い円安=日本経済の構造的弱さ」は何処に。 pic.twitter.com/MWrkczmBei— 滝田洋一(日本経済新聞) (@yoichitakita) January 13, 2023
円高を受けて日経平均株価は300円安ですが、利上げ観測で銀行株は上昇。
株価 大きく値下がり 円高ドル安進み 輸出関連銘柄に売り注文 #nhk_news https://t.co/qOe6oZSMrY
— NHKニュース (@nhk_news) January 13, 2023
日銀が長期金利に介入するYCCは変則的な政策で、このように投機筋のターゲットになり、海外ファンドがもうけるだけです。もうインフレ目標2%も超えたので、YCCはやめるときです。ただ急に上限を撤廃すると混乱するので、徐々に上限を上げて実勢に近づけるべきだと思います。