ゼレンスキー大統領は、プーチン大統領は生きているのか死んでいるのか分からない、と述べたそうだ。
ちょっと怖い話ではある。
ロシアの国営テレビで見かけるプーチン大統領が果たして本人なのか、ロシア軍にウクライナでの戦闘を指示しているのが、プーチン大統領本人なのかそれともプーチン大統領以外の人間なのかよく分からない、とウクライナのゼレンスキー大統領がダボス会議の朝食会で発言した、というニュースが出回っている。
ロシアは、プロパガンダ映像を多用し、ロシア国民やロシア軍の兵士の士気高揚のためにフェイクニュースも活用しているようなので、ロシア政府関係者から出て来る情報は決して鵜呑みにしてはならないと思っているのだが、プーチン大統領が生きているのか死んでいるのかよく分からない、などと言われてしまうと、何を信じていいのかまったく分からなくなるので、実に困ってしまう。
何を信じていいのか分からないが、しかし、ウクライナとロシアとの間の戦いには当分終わりは来そうにはない、ということだけは確かなようだ。
ここに来て、ロシアの国防相は、ロシア軍の兵士を150万人にまで増強することを表明したそうだ。
既にロシア軍の兵士が20万人以上死亡しているはずだ、などという報道もあるから、ロシア軍の大幅な増強なくしてはウクライナでの戦闘の継続も困難になってきている、ということかも知れない。
一層の軍事支援を求めるウクライナのゼレンスキー大統領の要請に、アメリカはじめNATO諸国は応えるようだから、ロシア軍の犠牲者はこれから益々増えることになるのだろう。
さて、徴兵されるロシアの若い方々は、黙ってこれを受け容れるのか。
ロシア国内で、何かが起きるような気がしてならないのだが・・。
※編集部注:世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の朝食会で、ロシアのプーチン大統領がまだ生きているか分からないとゼレンスキー大統領が発言したとウクライナのメディアが報じている。
ウクライナもロシアも勝たないし、負けない、というあたりが落としどころかな
ロシアにとっては、ウクライナへの特別軍事作戦はある種の予防戦争だった、ということになるのではないか。
ウクライナにとってはこんな理不尽なことはないのだが、起きてしまったことは最早変えられない。
とにかく、ロシアの言いなりにならないためには、戦い抜くしかないはずだ。
ウクライナが軍事大国ロシアに勝利するなどということは、やはり考えられない。
出来ることは、負けないことである。
ロシアと戦うことが大変な犠牲と損失を蒙ることになるが、戦うことにした以上すべてを受け容れるしかないだろう。
アメリカやNATO諸国の後ろ盾があるウクライナが、むざむざとロシアに敗れるとは考えられない。
結局、ロシアはウクライナには負けないが、ウクライナに勝つことも出来ない、ということになるのではないか。
ロシアが蒙る被害も、プーチン大統領らが当初思っていた以上に甚大になるはずだ。
ロシアもウクライナも負けないが、勝てもしない、というのが、結局はこの戦いの結論になりそうだ。
問題は、いつ、そういう結論に達するか、ということだろう。
やはり1年後かな。それとも、2年後かな。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2023年1月20の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。