こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は参議院本会議において、長期欠席を続けてきたガーシー議員に対する懲罰「陳謝」が賛成多数で可決されました。
ガーシー議員の処分 3番目に重い「議場での陳謝」で決定 参院
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230222/k10013987631000.html
私としても懲罰動議が採決される場に立ち会うのは初めての経験で、議場は独特の雰囲気に包まれていました。
N国・浜田議員の弁明の中で私の名前がなぜか出た…。
「陳謝」は国会に規定されている懲罰の中で2段階目にあたるものです。
・戒告
・陳謝
・党員停止
・除名
こうしてみると「軽い」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし「陳謝」というのは自分の言葉で適当に謝れば良いというものではなく、
「懲罰委員会が決定した文書を公開の場で読み上げる」
というものであり、言葉を命とする政治家にとっては極めて重たいものです。
この議場での「陳謝」をガーシー議員が受け入れなかった場合、懲罰は次のステップ(つまり除名)へと進んでいくことが予想されます。
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今回、維新は会派としてこの懲罰動議には「賛成」の立場です。選挙で選ばれた議員の身分は重い一方で、国会への出席は法律で規定されている事項。
オンライン出席などを認めるべきという主張には傾聴に値する部分がある一方で、現状では残念ながらそれが認められていない以上、ルールの中で出席をしながら自分の主張を実現するために闘わなければなりません。
ただ「一発除名」というのは、いくらなんでも選挙・民意を軽視することにも繋がりかねない。
そうした意味でまずは「陳謝」で登院の機会と猶予を与えるという今回の懲罰内容は、個人的にも妥当なものだと考えます。
この懲罰の決定を受け、一転して現在、ガーシー議員は陳謝を受け入れて帰国するのではないかという報道も流れています。
御本人も述べておられるように、約30万人の期待を背負って獲得した議席。賛否はあれど、その歯に布を着せぬ物言いで国会質疑をすることに期待される有権者も多いと思います。
帰国しての陳謝も「一日だけ」というものに留まらず、通常国会中の活動をしっかりとこなしていただけることを期待するばかりです。
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なお、一日だけ出席してまたドバイへ…ということになれば、その次の長期欠席による懲罰動議については、さすがに各会派から「除名」という内容での採決が求められると思われます。
しかしそうなったら、また懲罰委員会に付託される前に帰国して…ということを繰り返すかもしれません。
ある意味では議員の良識を前提に運営される国会には、見方によっては多くの「抜け穴」があり、システムハックに対して脆弱な面が否めません。
騒動はいつまで続くのか。やはり、逆説的に「選挙」「民意」そして「議席」の重みを強く感じることになった一日でありました。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年2月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。