ロレックスのコレクションは趣味ではなく「資産運用」

2つ目のロレックスを購入しました。と言っても、新品の現行モデルではなく、アンティークロレックスです。

アンティークロレックスとは、現行モデルと呼ばれる最新型ではなく、既に生産を終了した中古品です。昨年購入した最初のロレックスも同じようにアンティークです(厳密にはセミアンティークと呼ばれる製造番号5桁のモデルです)。

先月のクリスティーズのオークションでは、葛飾北斎の浮世絵の代表作が276万ドルという過去最高額でで落札されました。北斎の作品としては過去最高額での落札です。

また、ブルゴーニュワインやシャンパーニュの価格もここ数年急上昇しています。シングルモルトウイスキーやポケモンカードも大きな値上がりをしています。

供給量の限られている過去に生産された実物資産の価格が上昇しているのです。

その背景にあるのは、法定通貨に対する懸念ではないかと思います。米ドルや日本円を保有するより、希少性のある実物資産を保有した方が安全だと考える人が、特に富裕層で増えているのです。

アンティークロレックスは、有名作家の美術品ほど高額ではなく、ワインのような温度管理も不要です。日常生活で使いながら資産防衛できるのがメリットです。

ただし、偽物や保存状態の悪い粗悪品も出回っており、誰から買うかが重要になってきます。

私が主宰し、158人の個人投資家が集まるインナーサークル資産設計実践会では、実物資産への資産シフトの具体的な方法についても情報提供しています。

私には、高級時計をコレクションする趣味はありません。でも、資産性の高い気に入ったモデルがあれば、資産防衛目的で追加購入しようと考えています。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年4月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。