東京オリンピックの選手村跡地に、建設中の晴海フラッグですが、完成引き渡しまで1年を切って、物件転売の動きが出てきました。
ネット上で話題になったのは、晴海フラッグサンビレッジE棟の売り物件です。購入時は坪単価280万円、購入価格6190万円だったものが、坪単価431万円、9500万円での販売となっていました(写真)。買値から3310万円も高くなっています。
これは、三菱地所ハウスネットという三菱地所系の仲介不動産会社が掲載していた転売物件データです。
さすがに親会社からの「教育的指導」が入ったのか、この物件情報のリンク先には現在はアクセスできなくなっています。写真はマニアの方から頂いたスクショです。
もちろん掲載された希望価格で売却できるとは限りません。でも、固めに見ても40%程度は値上がり益が見込める状態です。
以前のブログで、晴海フラッグは「宝くじ化する」と書きましたが、抽選が当たってこの物件を手に入れていれば、3,000万円が手に入る宝くじと買ったのと同じです。
晴海フラッグの購入者の中には、もともと転売目的の個人や不動産業者も含まれているとされています。来年の完成以降は、かなりの物件が売りに出る可能性もあり、需給関係は悪化するかもしれません。
しかし、周辺価格との比較から価格の調整には限界があります。坪400万円を割れることは無さそうです。
また、来年4月から本格稼働が始まるBRT(バス・ラピッド・トランジット)の選手村ルートが開通すれば、新橋までバスで15分程度となる予定です。駅からのアクセスの悪さがBRTの利便性によって払拭されれば、物件人気はまた高まります。
完成時には、また大きな話題になりそうな晴海フラッグです。その一方で転売による利益確定の動きも活発化すれば、こちらは「濡れ手に粟」との世論のブーイングを浴びることでしょう。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年4月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。