最近東京都心部では、ランチ価格が上昇しています。
以前なら1000円を超えると「高いな」と思ったものですが、最近はちょっとしたランチを食べると1000円を超えることが当たり前になってきました。以前と比べると2割程度価格が上がっている印象です。
コンビニのおにぎりも、以前は200円を超えるものはほとんどなかったように思います。今週からリニューアルしたローソンの高級おにぎり「金しゃりおにぎり」シリーズの焼さけハラミは税込279円です。「おにぎり300円時代」も時間の問題のようです。
高級レストランでも同じような現象が起こっています。
最近行ったお店で、以前は客単価3万円位だったのが、4万円を超えるような会計になっていて驚きました。更に、ランチで2桁という強気なお店もあります。それでも、相変わらず予約困難店ですから、価格にかかわらず強い需要があることがわかります。
欧米と比べ、日本はインフレ率が低く安定していると言われてきました。賃金が上昇しないことから、価格上昇が難しいとされていたのです。
このような今までの日本の現状にどうやら変化が起きつつあるようです。
飲食費だけではなく、物価全般に上昇圧力がかかり、コスト上昇価格に転嫁しやすい地合いが整えられつつあります。
物価が上昇すれば、相対的に貨幣価値が下がっていくことになります。給料が上がらず、預貯金で資産を保有している人は、何もしないうちに貧しくなっていくことになるのです。
インフレは変化に上手に対応できる人と、何もしない人の格差を広げていきます。
ランチ価格が上昇する中で、500円以下の格安弁当が路上で売られ、人だかりが出来ていました。
インフレによるライフスタイルの2極化は、これからますます広がっていくことになりそうです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年4月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。