秋篠宮邸新築工事と佳子様移転拒否の本当の裏事情

八幡 和郎

別のサイトで『「40億円超の豪華新居」はなぜ建設されたのか…「秋篠宮ご一家のぜいたくは目に余る」を徹底検証する』という記事を書いたら、転載されたYahoo!Newsのコメント欄、いわゆるヤフコメで2173件(5月3日午前10時現在)ものコメントをいただいた。

秋篠宮家 宮内庁HPより

だいたい家に対して擁護はおろか中立的な記事を書くと、情弱者と気に入らない相手には是々非々すら許さないという困った人たちのヒステリックな反応を引き起こすのはいつものことであるが、今回は、それなりにまっとうなコメントも増えてきたように思う。

ご存じの通り私は、このアゴラなどで小室圭氏と眞子さんの結婚に反対の論陣をはったくらいで、プロ秋篠宮家でもなんでもないが、あの話は、私が割に早くから一案として出していた、皇室との公的な部分での縁切りと、一時金の辞退という「けじめ」を殿下と眞子さんとがされた以上は、基本的には終わった話だと理解している。

もちろん、もう少し、分かりやすく、警備なども含めてこの程度のフォローはするという話を対外的にしないと、裏援助してるのではないかとかいわれるので、したほうがいいと思うが、基本的には問題になるようなことは起きていない。

ところで、今回の記事の新秋篠宮邸についての話についての紹介はPRESIDENTの記事をご覧頂きたいのだが、要点は以下の通りである。

平成の陛下(上皇陛下)のご退位に伴って、ヨーロッパ諸国では前国王は、郊外などの小規模な邸宅に移っている。ところが、いろいろの事情を考慮して宮内庁が、旧東宮御所にもどられて仙洞御所とすることにしたので、賓客などを迎え多人数のスタッフをもつことになった皇嗣殿下の行き場所がなくなって、これまでの秋篠宮邸を増築しただけである。秋篠宮家が旧東宮御所に引っ越できたら批判などあり得なかった。

皇嗣殿下になられたことによって、スタッフも20人から50人に増えたし、新型コロナ渦も終わったので公務も飛躍的に増える。両陛下の公務が上皇陛下よりかなり少なくなっているので、その分は皇嗣殿下の公務が平成時代の東宮より多くなることも予想される。(記事では触れてないが、それに、皇居・新御所の私室は17部屋970平方メートル・秋篠宮邸の私室は8部屋室472平方メートルで家族数も考えたら比べものにならないというコメントもあった)。

佳子さまが新築部分に移られないのが非難されているが、そう遠くない将来に結婚して出て行かれる可能性が高い佳子様が、もともと事務スペースや倉庫として残すことになっていた旧館のほうにそのまま留まることは自然だし、無駄な費用が発生することでもない。

29歳で独身でしっかり仕事もしている娘が、親と少し距離をとって離れにすむことが「わがまま」でもあるまい。大学生の愛子さまが三年間、自宅に籠もって外出せず両親と365日、24時間一緒におられるより、よほど普通だろう。

また、記事では、明治以来の皇族の住まいの歴史を振り返っている。なんなら、ヤフコメも含めてご覧頂いたら面白いだろう。

いよいよ明日は、チャールズ国王の戴冠式。これについては、事前でも事後でも『英国王室と日本人:華麗なるロイヤルファミリーの物語』(小学館 八幡和郎・篠塚隆)を読んでもらうと、いろいろ楽しめると思う。関係者にも参考にしていただいていると聞いている。

しかし、この渡英についても、秋篠宮皇嗣殿下ご一家へのバッシングが止まらない。この約1カ月の間にも、国民の批判を煽るような記事が掲載された。

秋篠宮ご夫妻戴冠式への渡英費用は推定2.3億円も…英国民から“格下参列”に批判の懸念(女性自身、2023/4/25)

天皇家は大歓迎だが、秋篠宮家はイメージが悪い…海外での日本皇室の評価が兄弟でまったく違う理由(プレジデントオンライン、2023/3/26)

そもそも、秋篠宮皇嗣殿下ご一家について、海外から否定的な評価はほとんどない。あったとしても、日本国内の報道やSNSでの発信を紹介している程度だ。なかには、眞子さまの結婚に反対したことが批判されたりはないわけでないが、それは日本の初期の結婚を許してあげてはという報道を見てのものだ。

女性自身の別の記事では、英国王戴冠式への皇嗣殿下ご夫妻の出席を報じたデイリーメールの記事のコメント欄に英国人たちが歓迎する意見を投稿したのに対して、日本人が英語で眞子さんの結婚問題や悠仁さまの進学を揶揄するコメントを書き込んでいるとも指摘している。