ラ・メランダの日々(ニース)

25年くらい前から通ってる、“ラ・メランダ”。最後の訪問は2019年夏。4年近くも来られてなかった。店のシンボルの自転車を見て、ほっとする。

ボンジュー、シェフドミニク!ご無沙汰していました、また来られてとっても嬉しい♪

変わらない、料理もドミニクの髪型も。いつもながらの、シンプルでしみじみおいしい料理にホッとする。

今回、夜しか予約入れてなかったのだけれど、どう考えても一度じゃ食べたいもの食べきれない。ので、急遽、前日昼のテーブルも手配。心おきなくドミニクの美味を堪能する。

【1日目ランチ】

ピサラディエール半分こしたあと、週の前半に出すようになった名物ストックフィッシュ。おいしいけど、まだ魚が馴染んでない。この料理、二日目か三日目の状態の方が好き。

【2日目ディナー】

サーディンファルシ(惚れ惚れする)ののち、パニスをつまみに挟んで、最愛ピストゥパスタ。これぞ、夏以外の”ラ・メランダ”の王道!(夏は、極上ラタトゥイユやフルールドクルジェットも出てくるのでチョイスがより難しくなる)

大好物のソーセージ&レンズ豆やマントンタルトも食べたいけれど、また今度。時をおかずに再訪できますように。

横のテーブルと仲よくなりがちな”ラ・メランダ”だけど、今夜はちょっと勝手が違う。ちょっとピリッとするシチュエーションののち、最終的にとっても仲よしに。超お金持ちもしくは超フーディーな男性と、ラグジュアリーなマダム。かな〜りガストロノミーを極めていて、超マニアックな話題で盛り上がる。

今でこそ、ガストロノミーで活躍するシェフが、輝かしい場所を離れてビストロを出す、というのは珍しくなくなったけれど、ドミニクはその先駆者。30年も前に、ネグレスコの”ル・シャントクレール”で2つ星シェフとして活躍していたのを、辞めて、この街の名物ビストロでドミニクも足繁く通っていた”ラ・メランダ”を前オーナー夫妻から買い取った。今のメニューの大半は、当時からのもの。

”ル・シャントクレール”に初めて行ったのは1996年夏。この年にドミニクは”ラ・メランダ”を引き継いだ。私が行った頃は、もうネグレスコを離れていたのかしら?とてもおいしかった記憶はあるけれど、シェフのこと全然覚えてない。当時のシェフパティシエが、グレゴリー・コレだったのは、なぜかとてもよく覚えている。

ごちそうさまでした&またここに来られて幸せした、ドミニク。アビアント♪

アラン・シャペルは、ドミニクの師だった。

ご飯の後、旧市街ぶらつきながらデセールにアイスクリーム食べるのがいつものパターン。馴染みのアイスクリーム屋さんが2軒とも閉まってて、初トライの店。クリームはよしソルベはまあまあ。


編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年4月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。