NHKはじめメディアが一斉報道したのに激怒する反ワクさんたちがイミフ
ことし3月20日以降、先月中旬までの8週間について、超過死亡が出ているか1週間ごとに調べたところ、全国でも地方ごとでも、過去5年間のデータから推計される死亡者数と比べて顕著に増えた時期はなかったことが分かりました。分析に当たった専門家は、新型コロナによる死者はいたが、大幅な増加はみられなかったと考えられるとしています。
超過死亡は普通は算出するのにもっと時間がかかるが、速報版で最新のを計算してみたらどうも超過死亡は出ていない。これはめでたいことだというニュースなのに、反ワクさんたちは「切り取った」という風に受け取るらしい。
切り取るっていうのはいい時期だけを取ることをいうわけで、反ワクさんたちがよくやる手法だが、このニュースは「もう超過死亡は出なくなった」というものだから、ワクチンで死んだと騒ぐこともないし、隠れコロナ死がたくさんいると不安がることもない。つまりは反ワクだろうがコロナ脳だろうがみんなにとってめでたいニュースのはずだ。
切り取るという話でいうと、反ワクさんたちが使い回しているワクチン接種と超過死亡のグラフがこれ。
コロナがまた流行拡大しつつあるというニュースでみんな慌ててワクチンを打つからスタートは当然被って当たり前。
第6波ではワクチン打ってるのに超過死亡は激減し、第7波ではワクチンは6波の半分なのに超過死亡は2倍。第8波ではワクチン5回目が終わったのに超過死亡は出続け、いまは2ヶ月で420万回も打ったのに超過死亡は全くでない。
今回は開始時期さえ連動してません。だって第9波は第8波を上回るって例のごとく西浦氏も煽ったのに波が来ないんだもの。ワクチン6回目を必死に打ったみなさんも拍子抜けです。
しかしこれでワクチン接種と超過死亡は関係ないと証明されたようなものだ。ワクチンで死んだ人も当然いるが万単位もいるかって話です。
中にはNHKは超過死亡は報道してこなかったのに最初に触れたのがこれなのは意図的というのもいたが、いままで何回も超過死亡には触れてます。だからこれもデマ。
たとえばこれとかちゃんと報道してたし。
7月までの「超過死亡数」例年を上回る 新型コロナ影響か(2021年10月23日 23時41分)
尾身さんのインタビューでも超過死亡について触れてましたよ。
では、どうして今も超過死亡の中心である高齢者にワクチンをバリバリ打っているのに(www)超過死亡が出なくなったのか、それは裏返すとどうして超過死亡が出たのかということになるわけですが、いくつかの理由があると思います。
おそらくはひとつではなく複合的なもので、医療切迫して救急車に乗れずに手遅れになったケースもあるだろう。しかしそれでは万単位では考えづらい。
今年の3月以降、超過死亡がなくなったのは、以下の理由が考えられると思う。
余命短い高齢者がコロナに罹患していない
日本では実は死因はコロナなのに見逃されたというケースはほとんど考えづらい。
当時あれほど騒がれた「自宅、外出先、宿泊施設で亡くなっているのが分かりました。コロナ陽性でした」というニュースも、警察と厚労省が精査したら確かに陽性だが2/3は死因がコロナではありませんでした。死後に検査をしたケースも含みます。
となると、死者数が陽性ピークよりかなり遅れて増えてくるという例から考えて、臨床医の方たちから聞いたのではあるが、もともと余命が短い高齢者の方の場合、コロナは治癒したものの体力がなくなり、基礎疾患が悪化して亡くなり、老衰と判断されるという。
その証拠に2022年に一番増えたのは老衰でした。これが超過死亡の一番の要素というのはそれなりに説得力がある。
高齢者がきっちりと異常があったら病院に行くようになった
実はこちらを見たのですが・・・
小島先生によると、「2020年、2021年、2022年のがんによる死亡数と、2016年から2019年のがん死亡の平均との差を算出して、平均に対する割合をグラフ化」するとこうなるらしいです。グラフお借りします。
コロナ禍前とコロナ禍の3年間を見ると
肝臓がんと胃がんは減少。膵臓がん、白血病、乳がんは増えたという。
わたしは素人ですが、それでも肝臓がんは進行が遅く、胃がんもスキルスを除けばそれほど早くはなく、しかし膵臓がん、白血病は進行が早く、乳がんも一定の大きさになるとあっという間に進行することくらいは知っています。特に膵臓がんは自覚症状が最初はほとんどないため検診を受けていないと一気に進行する。
となると、コロナ禍で「コロナに感染したくなかったら高齢者は家に閉じこもれ」を信じた高齢者の皆さんが、ちょっとおかしくても病院に行かず、検査を受けず、手遅れになってから発見されたというケースは多くあると思われます。データ調べたら案の定・・・
2021年のがん検診受診者数 新型コロナ流行前より10.3%下回る前年比23.5%増で回復傾向も受診控えなど影響 日本対がん協会支部調査
2022年の検診数は出てないのですが、オミクロンの爆発でさらに閉じこもっていたのは想像に難くない。
がんに限らず基礎疾患などの異常についても「コロナが収まってから医者に行こう」と、受診を先延ばしにして悪化させたということは十分に考えられる。血圧の薬がもうないけど、いまはコロナが凄いからちょっと我慢しようと言ってる間に脳梗塞とか。少なくともコロナが拡大しているときには外出はもとより医者に行くのを差し控えた高齢者は多いはずで、これで持病の悪化を招いたケースも多いと考えられる。
そもそもオミクロンに耐性ができて重症と死者数が減った
こちら6/15のNHK集計の全国の病床使用率です。もっとも病床使用率が高い沖縄が上。
5類になって入院は無料ではなくなったので気軽に誰も入院しなくなったわけで、病院側も以前は「軽症のほうが楽だし儲かるからとにかく入院させよう」というところがなくなってめでたしめでたし。全く切迫してません。重症者も全国でたったの119床。第8波の時が680人くらいだから物凄く少ない。ワクチンと自然感染による抗体とのハイブリッドかもしれない。
とりあえず、人間にも抵抗力がついてなかなか重症化しなくなったのでは?
ということで、コロナ脳にも反ワクにも本来は嬉しいはずの「もう超過死亡がでなくなった」という事実が、方や「コロナはこんなものではない。これからもっと死ぬんだ、マスクしろ」で、かたや「ワクチンはこんなものではない。これからもっと死ぬんだ」と、双方譲らないのですが、そろそろ本当に欧米のように誰もコロナを話題にしなくなる時が早く来てほしいものです。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2023年6月15日の記事より転載させていただきました。