毎週土曜日のお楽しみと言えば、新聞に入っている東京都心の不動産販売の折り込みチラシです。
今や、東京の都心3区のマンションの価格は常識では考えられない価格に上昇しています。7億7000万円の物件を購入できる人は果たしてどれだけいるのでしょうか?
坪単価が1000万円を超えると、100平米(30坪)で丁度3億円です。かつては1億円を超えると「億ション」と呼ばれ、高級物件の代名詞でしたが、1億円では大した物件はありません。最低でも3億円、下手をすると5億円程度は必要になります。
そう考えると、晴海フラッグの割安さが際立つことがわかります。
私が購入した物件は坪単価が300万円。中央区物件ではありますが、同じ都心3区の港区のプレミアム物件の3分の1ですから、格安です。
果たしてこのような高価格がこれからも維持されるのでしょうか?それとも、昭和のバブルと同じようにいずれ価格崩壊が始まるのでしょうか?
私は前者の立場です。
昭和のバブルと異なるのは、今回の価格の上昇が実需に支えられていることです。高価格であっても、投機として購入しているのではなく、自分が住むことを考えて購入しているの比率が高くなっています。
また、不動産の価格に影響を与える金利を見ても、今のところは不動産の賃貸利回りより借り入れ金利は低くなっています。
昭和のバブルの頃は、借入金利が不動産の賃貸利回りよりも高く、「逆ザヤ」の中で不動産の値上がり期待から価格が上昇していました。
昭和バブルと令和バブルを重ね合わせるのは無理があるように思います。
しかし、マイホーム3億円の世界になると、購入できる人の数は限られてきます。
これからは都心の高級物件に賃貸で住む人も増えていくことでしょう。
不動産価格がこれからどうなるかは不透明ですが、不動産価格の高騰によって、資産格差が広がっていることだけは確かです。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年7月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。