雇用保険制度の給付対象を本来の失業から広げる動きが拡大しており、雇用調整助成金や時短社員への給付、IT資格などの教育訓練といった本来の使途から外れたものに5割以上が使われているという事態になっているそうです。
ほんらい働く人が失業したときに備える保険が、雇用保険法の目的がどんどん広げられて小槌になってしまいました。
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2022年10月に値上げされたばかりなのに2023年4月から雇用保険料が値上げされています。
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雇用保険が財源不足になったら失業給付ももらえず解雇されても生活の保障がないのは確かですが・・・。
保険のほんらいの意味が曖昧になってきています。
ちなみに正規の公務員は解雇されないので雇用保険は払わなくていいことになっています。でも、これだけ流用されていたら、公務員も払うべきではないでしょうか。
日本の行政サービスは素晴らしいですが、その素晴らしさの裏側の負担に気づいている人は多くはないのかもしれません。
雇用調整助成金をはじめ、この後始末はどうなるのでしょうか。
もろもろを合算すると企業とサラリーマンの社会保険料の負担は大きなものになっています。
ただし、日本の雇用調整はいつもいびつな形となっています。
日本のセーフティーネットは至る所で「正規/非正規」の格差が見られます。
雇用保険の流用問題は、図らずもほんとうの日本の課題を浮かび上がらせました。