ダイヤモンドオンラインに『佳子さま、愛子さま、悠仁さまが連日ニュースに…皇族も週刊誌を読んでいるって本当?』という記事を載せて、皇室報道について論じ、また、皇室について何が問題になっているか紹介し、さまざまな報道の真偽について論じた。
それについては、その記事を見ていただきたいのだが、ここでは、かねてから私の皇室についての記事をご覧になってきて頂いたアゴラ読者の方のために、補足したいことを書きたい。
このところ、私は秋篠宮皇嗣家を擁護する立場だとみられているのだが、アゴラの読者はご存じの通り、私は眞子さまと小室圭氏の結婚については、小室圭氏との婚約が報じられてきた直後から疑問を提起していた。
小室氏の仕事が不安定で資産もなく、しかも、ここが大事だが、母親も本人も経済状態に比して無謀で贅沢な生活をしてきたことから、「眞子さまが元皇族として品位ある生活を送れないのでないか」「派手な生活を眞子さまに支払われる一時金に頼ることになり国民から批判を受けるのでないか」また、「皇室の親戚としてのお付き合いが困難ではないか」という危惧があったからである。
当時は私は超少数派で、「慶事に水を差すな」「小室氏の状況について宮内庁はよく調べているはずだから問題があろうはずがない」「どんなダメ男であろうとも眞子さまが好きなら結婚すればいい」「一時金は眞子さまのものだから何に使おうが自由」といった意見が多数派だった。
ただし、私はとことん反対だったのでは最初からない。そもそも男性皇族の場合と違って、女性皇族は結婚について皇室会議の了承はいらず、結婚すれば皇族を離れるというだけである。ただ、できれば止めた方がいいが、少なくとも、「皇族の方々との親戚づきあいで皇室に出入りされると困る、一時金をまとまった形で差し上げるのはリスキーである」と言っていたのである。
残念ながら、再考したらという思いは届かなかったが、陛下や皇族が出席するような儀式は行わず、1億数千万円の一時金を辞退されたのだから、これ以上のけじめのつけようはない。
もちろん、今後も皇室に迷惑をかけないようにはして欲しいが、犯罪者や政治的スキャンダルの中心人物みたいにバッシングをつづけるのは行きすぎだ。そして、親の意に沿わぬ結婚をした娘がいるからとについて、秋篠宮ご夫妻が褒められることはないが、社会的糾弾を受けるいわれなぞないはずだ。
まして、現在秋篠宮家が批判されているような、贅沢だとか悠仁さまが学習院へ行かなかったからけしからんとかいう意見は、見当外れだから私は断固擁護しているのだが、そうすると秋篠宮家べったりだとかいわれて心外である。
とくに、秋篠宮邸の増築に40億円かかったとかいう話は、本来は、旧東宮御所に秋篠宮家が引っ越すはずが、上皇さまご夫妻が使われることになったためで、皇嗣殿下としての仕事やスタッフをするために必要不可欠なのだから秋篠宮家が批判されるいわれは皆無だ。
批判するとすれば、ご退位についてのコストであって、それが精査されなかったことになる。しかし、昭和天皇が亡くなったときに、御所を皇太后さまがそのまま使われ、豪華な御所が新築されたが、それに対しては批判されなかったがそれとの比較でもおかしい。
そもそも、天皇陛下が崩御であろうが、退位であろうが、交替されるときは、いろいろコストはかかるものである。
秋篠宮皇嗣家への批判は、つまるところ、学習院OBたちが震源地になっているようだ。かつて、美智子さまが皇太子妃になられたときもそうだった。
たしかに、皇族が通っていることが、学習院ブランドの力の源泉だから危機として感じるのだろうが、学習院が選ばれなかったことには、学習院の現状に問題があるからで、それを恨んで悠仁さまを攻撃するのはもってほかだ。
男女共学でないこと、学力レベルの低下、最近の皇族女子に良い教育環境を与えることに失敗している(眞子さま、佳子さまはICUに移り、愛子さまは殆ど通学されていない)ことを見ただけでも悠仁さまの学びの場としては避けるのが正解だ。
警備は学習院の方がなれているとかいうのもおかしい。悠仁さまはこれまで15年間、お茶の水女子大学附属に通学されており、筑波附属は近隣だから同じ体制が継続できてむしろ好都合ではないか。
それを誤った選択をしていると騒いでいるのはみっともない。しかも、そういう卒業生たちの罵詈雑言を集大成して出版したOGまでいるのだからあきれ果てたものだが、そのあたりは別の機会に解説したい。
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