「金払いが悪い人」はこうも損をする

黒坂岳央です。

ビジネスをすると日常的に金銭のやり取りが発生する。自分はいつも金払いが良いように意識して気をつけている。たとえば支払いをする時は送金先口座を聞いたその場で即振り込むなどだ。

企業キャッシュフロー的な観点から言えば、「支払は遅く、回収は早く」が重要だと言われるが、自分は「支払いは早く」を心がけている。理由はシンプル、金払いが悪いとものすごく損をしてしまうからだ。

takasuu/iStock

「金払い」は相手から見られている

我々は日常的に口約束でお金のやり取りをする場面がある。たとえば飲み会で誰かが代表で支払い、後日一人いくらかかったと請求をする場合などである。また、ビジネスのやり取りでも成功報酬型サービスを提供した場合は、終わった後に後日支払いをするといった場合などだ。

こうした時、どこにでも金払いが悪い人が一定数いる。当人からするといざお金を払う段になって急に惜しくなってしまう心理が働くとか、他のことに気を取られて忘れてしまっているとか、はたまた人によっては先方の請求忘れを密かに期待しているといったものだろう。相手から何度も請求されてようやく支払う、といったこともある。

しかし、こんなことをすると仕事をする上ではとてつもなく損をする。まず当然だが先にリスクを取って提供した側は相手に持ち逃げされてしまうことを恐れる。立替払いやサービス提供が終わった時から、入金されるまでずっとマインドシェアとToDoリスト管理を強制されてしまう。それを怠ると損をするからだ。だから速やかに支払いをしてくれるのはありがたい相手だし、そうでない相手は信用されなくなっていくのだ。

支払い速度で誠意を示せる

金払いが速くても遅くても損はしない。厳密にいえば支払いを遅くすればキャッシュフローの健全化が実現するとはいえ、結局遅くても支払いは必ずしなければいけないのだ。

だが、支払いが早ければ得をすることは少なくない。自分はいつも支払いはものすごく速いので、先方から「早速の入金をありがとう」とお礼を言ってもらえることがよくある。もちろん、これは定型文なのだろうがそれでもフリーランサーへ即支払いをすることで「あなたは大事な取引先なのですよ」という誠意として伝わり、相手から感謝の言葉をもらうことが少なくないのだ。

これまで料金以上のサービスを相手から主体的にしてもらったことが何度かあった。おそらく、その中には支払い速度が先方の心情にポジティブに働いていたと思われるケースもあった。

ビジネスコミュニケーションにおいて、速さは正義である。質問を投げたらレスポンスが速いとか、希望する対応を迅速してくれるといった速さは自分自身のタスクがさっさと片付くというメリットもさることながら、先方のアクションアイテムを片付ける双方のメリットがある。

入金作業についていえば、「この人はちゃんと代金を払ってくれるのか?」というリスクからくる不安が残るものだが、速やかな入金でその不安を払拭することに貢献できるのだ。

以上のことを踏まえ、筆者は請求を受けたら即支払いをするようにし、長期休みなどが挟まる場合は「◯月◯日の17時頃送金しました。着金までタイムラグがあるかもしれませんが、銀行の入金反映まで少々お待ち下さい」と必ず添えるようにしている。とにかくビジネスでもプライベートな人間関係でも相手に金銭的不安を与えたら信用は消えると思うべきだ。お金絡みはいつも以上に慎重に気を配ることを勧めたい。

 

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