岸田首相は、エネルギー価格を抑制している補助金が9月以降なくなることに対する「物価が上がる」という苦情を受け、補助金を延長する方針を示しました。
内閣支持率が30%を切りそうな岸田内閣としては、なりふりかまってられないのでしょう。これは国民民主党がしつこく求めてきたものですが、これも支持率1%を切りそうな限界政党です。
しかしなぜガソリンだけ優遇されるのでしょうか。全国民が負担する電気代も、9月から上がるのですが。
自家用車に乗るドライバーは、声の大きい(票になる)支持層なのでしょう。
しかし日本のガソリン代は、世界的にみると安い。10円上がっても、月230円程度の値上がりです。
そもそも日銀が2%のインフレ目標を掲げているのに、政府が物価を抑制するという政策が矛盾しています。
岸田首相の特徴は、アドホックに補助金をばらまき、それをやめる段階になると補助金をもらっている声の大きい人に負けてずるずると延長するなし崩しポピュリズムです。
こういうインフレ→バラマキ→財政赤字→インフレ→さらなるバラマキというスパイラルは1970年代にも起こり、経済が混乱してスタグフレーションになりました。政治家はバラマキの好きな動物。納税者が歯止めをかけないと、同じ過ちを繰り返すでしょう。