シュヴァル・ブラン・パリのブラッスリー「トゥ・パリ」で宴会。
アムール・ド・ドゥーツの爽やかエレガントな泡と香りで。上品なテリーヌと夏トリュフの薄焼きタルトをつまみながら。テリーヌに添えられた野菜のピクルス、おいしい~。
ガンベローニのカルパッチョ&ガンベローニの殻のソルベで夏を感じる相手は、ドメーヌ・グレアム&ジュリー・ボットのコンドリュー”リューディ・ラロー“20。甘い桃がふんわり香り、コンドリューらしいスパイスやミネラルも感じ、おいしい、これ。初めて聞くドメーヌ。後で調べたら、このパーセル、シャトー・グリエの横だとか。納得!生産量1500弱。巡り会えてよかったね。
牛肉をレアに焼いて骨髄を添えたクラシックなフランス料理で、最近足りていなかった鉄分摂取。ついでに、じゃがいもピュレで糖質&脂質も摂取。ワインは、サン・ジュリアンの”ル・プチ・リオン”12。ラスカーズのセカンド、すでにちゃんとこなれた中にしっかりタンニンの骨格が残っていて状態よし。
そしてお待ちかね、マキシム・フレデリックのお菓子たちの登場~♪ カミーユがパリにいない今、彼が育てた多くの優秀弟子たちの中で、私はマキシムが一番好き。彼のデセールを食べられる機会がぐっと減ったのは残念だけれど、お菓子でなんとか気を紛らわせる。
今宵は、パン・ペルデュ。カラメリゼ具合、ブリオッシュの状態、甘味、全て完璧。ヴァニラたっぷりアイスクリームと一緒に温冷の感覚も楽しみながら、おしゃべりに加わらず没頭。
パン・ペルデュをひとしきり堪能したら、隣人のミルフイユに手を出したり、フランボワーズタルトやババ・オ・ラムをお裾分けしてもらったり、おまけで出てきたパリ・ブレストももぐもぐ。マキシム堪能♪
おしゃべり盛り上がる宴会の中、タイマー23時に設定して、エッフェル塔のキラキラを愛でにテラスに出る。
キラキラエッフェル、セーヌをたゆたうお船、かなり太ってきた月、テラスに集うグラムールなゲストたち。
不穏な空気の中であってもパリはやっぱりきれいだし、月はいつだって美しい。
ワイン、鮨、相撲、時計、そしてLVMH帝国の凄さを話題に、大盛り上がりの夜。日付が変わって帰る頃には、あれだけ人だらけだったダイニングもかなり静か。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年7月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。