カナダのトルドー首相は議会でインド政府の工作員がカナダ国内で著名なシーク教徒を殺害したことを実証する「信頼にたる主張」があると発言しました。
トルドー首相は、インド政府の工作員とカナダでの著名なシーク教指導者の殺害との間に「関連性がある可能性があるという信頼にたる主張がある」と述べた。
情報機関からの報告によりカナダ政府は高い確度でインド政府がカナダ国内での暗殺に関与していたと認識しているようです。主権が侵害されたという大義名分でカナダ外相はインド人外交官の追放を発表しています。
インド政府は暗殺への関与を否定していますが、もし実際にインド政府が主犯であれば、同国で盛り上がるヒンズー至上主義を警戒する必要があると指摘している人も。
最近浮上したインドの「国名変更」説も盛り上がるヒンズー至上主義の一例かもしれません。
モディ首相は州首相時代にイスラム系住民の虐殺に関与したとされており、それに対する反発で米国政府から10年近く入国禁止措置の対象になっていました。
インド国内で非ヒンズー教徒への弾圧が強まっているという懸念もあります。それが国内だけではなく、今回のように国外にも及ぶことはインド政府に批判的な外国人にとっても危険を伴うことです。
今回の事件は中国を抑止するためにインドとの接近を試みるバイデン政権の計算を狂わせるのでしょうか?
これを機に西側諸国がインドと距離を取り始めたら、中国やロシアにとって有利な国際情勢が成立する可能性も。
インド政府がカナダ国内で暗殺を実行したことを示すエビデンスの開示が待たれます。