こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。
松本ときひろ区議会議員が「敬老祝金」について取り上げていたので、今日はこの件について筆を取りたいと思います。「シルバーパス」と並び、私も地方議員時代から危機感・懸念をもっていた政策の一つです。
>今日の決算特別委員会は昨日投稿した敬老祝金について。 区は現時点では事業維持継続とのことですが、令和3年度から4年度で支出が1割増。高齢化で今後も毎年増えていきます。いずれ見直しが必要になると考えます。
>また、この事業は安否確認目的もあるのですが、社協も同じ年齢時に商品券を配っており、重複しています。高齢な方といっても、多くのご家族に囲まれている方、たくさんの預貯金をお持ちの方、生活にお困りな独居の方など様々。一律に配るより、安否確認のためならば、独居の方に絞り、安否確認や支援への誘導を充実させるなどの視点も必要ではないかと提案しました。
(松本ときひろ区議のポストより引用、強調筆者)
高齢者の方に支給される敬老祝金。嬉しいですよね、めでたいですよね。民生委員が「手渡し」をしている自治体もあり、安否確認の意義があるといえば、それはそうだと思います。
ちなみに首長みずから手渡しをしている自治体がかつて都内にあったのですが、それはさすがに「自分の選挙対策ではないか」との批判があって首長からの手渡しはさすがに中止になったと聞きました。
しかし超少子高齢化がまだまだ続いていくこの時代に、このまま続けていくことが果たして適切なのでしょうか。
「敬老祝い金」どうする?意見分かれる自治体も…いま何が
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230916/k10014195391000.html
先月にはNHKもウェブマガジンで丁寧な記事を配信していました。特に財政状況の厳しい自治体では、どうしても見直しに着手せざるを得ません。
一方で、議員としては見直しをしづらく、行政側が提案しても議会で否決されるケースも発生しています。
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すべてが選挙対策とは言いません。
しかし、やはり敬老祝金はまだ経済成長・人口伸長気に高齢者の方々にある種のバラマキ・サービスとして始まった面は否定できないと思います。
一度始まったこうした施策を止める・見直すのは極めて難しいことですが、社会保障制度における世代間格差も深まりつつある今、私たち政治家が対峙しなければならない課題の一つです。
有権者からの反発覚悟で本件を取り上げている各地の地方議員たちに敬意を評しつつ、NHKの記事が指摘するように
「現行制度を見直していくためには丁寧なコミュニケーションが必要」
ということを肝に命じ、各種制度の見直しや改革に向けて歩みを進めてまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年10月5日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。