北海道のルスツはバングラデシュのダッカと同じ「お金の匂い」がした

北海道のルスツとニセコの不動産視察に来ています。現地で大規模な投資をしている個人投資家の方に案内してもらい、リアルな開発状況を見せてもらいました。

写真は、ルスツで開発・販売されている新築の別荘ですが、価格は何と約3億円。土地の評価額が極めて低いため銀行融資は難しく、現金での購入が基本となります。

にもかかわらず、既に成約した物件もあるようです。

インバウンドの宿泊事業も旺盛です。ハイシーズンになるとルスツのウエスティンホテルの宿泊料は1泊20万円。それでも外国人が数ヶ月前から予約を次々と入れて、冬場のシーズン前にはほぼ満室になるそうです。

近隣で運営している宿泊施設も見せてもらいましたが、ビジネスホテルクラスのツインルームでも1泊5万円、カプセルホテルタイプの狭いドミトリーが1泊13,000円で満室になるそうです。

東京港区よりもはるかに高い価格設定です。

ニセコには、リッツカールトン、パークハイアットなどの高級ホテルが次々とオープンしています。ところが、ルスツはまだ知名度が低いこともあり、メジャーなホテルはウエスティン以外にはあまりありません。

ニセコが、オーストラリア人に見出されたように、ルスツにも外国人投資家が大挙して、土地を買い漁っています。

アメリカ、マレーシア、シンガポール、香港と言った国々が中心で、日本の投資家はまだほとんどいません。

現地を視察していて、バングラデシュのダッカを思い出しました。外国人が大挙してやってきて土地を買い、開発によって利益をあげています。

ルスツもダッカも、需要に対して供給が圧倒的に不足しており、供給者側に圧倒的に有利な状況が続いているのです。

ルスツでは、現地にやってくる欧米の富裕層が求める、グレードの高いセンスの良い不動産物件や宿泊施設が提供されていない。

日本にとっては外貨を稼ぐ絶好のチャンスなのに、その機会を外国人投資家に奪われているのは、もったいないことです。

私はニセコには数年前から投資をしていますが、次はルスツに投資の機会があるのではないか?

そんなことを考えながら、今日も地元に精通した方に案内していただき、現地で情報収集を続けます。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年10月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。