テレビもきっと「見た目が9割」

宿泊運営サイトブッキングドットコムの未払い問題が、ついにテレビでも取り上げられました。

昨日のテレビ朝日系の報道ステーション、そしてTBS系のnews23で取り上げてもらい、私が運営している中野新橋の宿泊施設の映像も流れました。

更に、複数のビジネス誌や、フジテレビ、大阪のテレビ局などからも取材の連絡が次々と入っています。今後、これらのメディアでの報道も続いていくと思います。

昨日のnews23では、赤坂のスタジオで事前にインタビューを受け、そちらの映像が放映されました(写真)。

テレビにおいては、何を話しているかの内容よりも映像のインパクトの方が圧倒的です。友人から「テレビを見たよ」という連絡を多数もらいましたが、話している内容についてよりも、メガネの形の方に興味がある人がほとんどでした(笑)。

今回、私は未払い問題の被害者という立場で取材を受けています。

この問題に対して、広く一般の人たちに関心を持ってもらうためには、視聴者に「可哀そう」という同情の気持ちを持ってもらうことが大切だと思っています。

例えば、家族経営で田舎で細々とやっている旅館が、宿泊予約サイトの未払いのせいで資金繰りが悪化し、経営破綻の危機。そんな話であれば、外資企業による零細企業いじめのひどい問題として、視聴者の共感を得られます。

ところが、宿泊ビジネスで儲けているちょずいた港区に住んでいる個人の投資家が失敗したという話になれば、反応は正反対になる可能性があります。

同情よりも、金に目がくらんだ個人投資家の自業自得というような冷ややかな反応になってしまうかもしれません。

今回は、通称「成田さんメガネ」をかけて、ちょっとチャラい投資家のような風貌で出てしてしまいました。見た目によって視聴者に「可哀そう」という共感よりも、「ざまあみろ」という反感を持たれていないか心配になってきました。

ビジュアル戦略に大きなミスがあったのではないか?

ボサボサの髪にヨレヨレのTシャツを着て、憔悴しきった表情で、出ていくべきだったかもしれません。

終わったことを後悔しても仕方ありませんが、テレビ出演後にそんなことを考えた次第です。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年10月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。