芸術の秋のスタートは、”ガートルード・スタインとパブロ・ピカソ”展@リュクサンブール美術館。
スタイン興味あるので、とっても楽しみにしていた。
二人の異邦人がパリで繰り広げた、芸術の新潮流。スタインは、「アリス・B・トクラスの自伝」しか読んだことなかったけれど(難しくてわかりづらい部分もあったな)、ピカソ同様、文学の世界で”キュビズム”を提唱した、というのをとても感じられる展覧会。
20世紀半ばのアメリカのアートシーン、ケイジ、カニンガム、ウォーフォル、ジョーンズなどが揃ってスタインの影響受けているの、初めて知った。
スタイン兄弟は、ブラックやピカソ、マティスやセザンヌなど素晴らしい絵画コレクションを形成したけれど、残念ながらコレクション、散逸しちゃってる。今回の展示でそれらが集まるかと期待したけれど、さすがに無理か・・。いくつかは、かつて、フリュリュス通り27番地の壁を飾っていたのでしょうけれど。ブラックやセザンヌ、グリス、一部のピカソあたり、そうなのかもね。会場は、当然のことながらアメリカ人いっぱいで英語が多く聞こえてくる。
ブティック、A rose is a rose… がデザインされたTシャツ、かわいい。
我々バレエファンにとっては、このスタインの詩は、ベジャールの「ル・コンクール」のワンシーンを思い出させるね。
本日の、”もしも一枚もらえるなら”は、ブラック”サン=ドニの採石場”。いつも思うけど、ブラックとピカソを見比べると、キュビズムの騎手はブラックだよね。
帰りがけ、すぐ近くの27 rue Fleurusまで足を伸ばし、ガートルード&レオ・スタインと彼らのサロンに集ったアーティストたちに思いを馳せる。
来年の夏休みは、スタインの本、たくさん読もう。
ついでに、スタインもよく訪ねたリュクサンブール公園も歩く。すっかり秋色。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年9月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。