空席状態が続く米国下院議長：イスラエル支援が宙づり状態に

共和党のケビン・マッカーシー下院議長が解任されたことにより、空席状態となった米国下院議長の役職ですが、一か月近く経ったのにも関わらず後任が決まりません。

これまで、共和党内でスカリス氏とジョーダン氏が議長候補に指名されましたが、両者共に共和党内部の抵抗により下院議長就任のために必要な票を集めることができませんでした。

2020年の選挙結果に懐疑的な見解を示していたジョーダン氏が党穏健派の反発で議長候補から取り下げられてから、計9名が議長候補に名乗りを上げています。ますます下院議長選出の見通しが立たなくなるばかりです。

下院議長が決まらない限りは、バイデン政権が要請するウクライナやイスラエルへの支援を決定することさえもできません。

下院議長が決まらなければ米国の国家予算も決まりません。政府閉鎖のデッドラインが11月中旬に迫っています。

正式な下院議長が決まるまでの間、暫定議長の権限を強化する案も出ています。

共和党の混迷に共和党支持者は苛立ちを隠せません。

マーク・ペンによるハーバード/ハリスの新しい世論調査。 共和党有権者はマッカーシー追放を不支持 共和党有権者の62％は、マッカーシー氏を追放した共和党が共和党に損害を与えていると回答している。

議会多数派の共和党が下院議長を選出するまで、アメリカは内政、外交の場で機能不全状態が続いてしまいます。この状態はいつ終止符が打たれるのでしょうか？