法人取引にはネットバンクを使おうと思う訳

資産デザイン研究所の銀行口座には、これまで赤い銀行や緑の銀行のようなメガバンクや、融資を受けている地方銀行を使ってきました。

カタカナやアルファベット名のネット銀行が振込先になっていると、何だか格の低い会社に見られるような気がしていたことも理由の1つです。

しかし、そんな偏見も今やほとんどなくなりました。支店名が「すずめ支店」でも「りんご支店」でも、何も感じないのが当たり前になりました。

さらに、最近は銀行の支店の統廃合によって、通帳の記帳や振り込み手続き等に出かけるのが面倒になりました。

わざわざ支店に行かなくても、ネットバンキングを使えば良いのですが、メガバンクの法人ネット口座は、月額手数料がかかるところがほとんどです。

例えば、赤い銀行の場合、法人向けインターネットバンキングサービス「BizSTATION」は、当初3カ月間は無料ですが、4カ月目以降は月額1,760円もかかります。

また、ATMからの振り込み手数料がネット銀行に比べると割高で、決済機能においては、ネット銀行の圧勝です。

もちろん融資を受けている銀行の口座は、引き続きローンの返済や家賃の振り込みのために使わざるを得ません。

しかし、それ以外はネット銀行で行った方が効率的かつ経済的です。

来年からさらに「不便な場所」に引っ越すこともあり、ネット銀行の口座開設を開始することにしました。

他の法人で使って、気に入っているのが、GMOあおぞら銀行です。口座開設もネット上で簡単にでき、月額利用料などは当然かかりません。

通帳もなく、履歴はネット上で確認できますから、記帳の必要もありません。

振り込みも1件145円と赤い銀行の最高振込手数料の6分の1です。ログイン後の画面も使いやすく、ややこしいセキュリティーの設定もありません。

また、振込金額の上限が1億円まで設定できるのもポイントです。メガバンクは1回のATM振込上限額が500万円といったところが多く、投資資金の振込には不十分なのです。

ネット銀行1つに資金決済を集約させれば、融資を受けていないそれ以外の銀行は不要になります。

意味のわからないコンプライアンス対応ばかり顧客に要求してくる既存の伝統的金融機関。いずれ、決済だけでなく融資業務もネット銀行にリプレイスされてしまう予感しかありません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年12月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。