日本製鉄がアメリカの鉄鋼大手USスチールの買収を発表しました。これにより、世界第三位の粗鋼生産量を誇る会社が日本企業となる見込みです。
経済安全保障の観点から見ると日米双方にとって良いニュースです。
しかし、米国議会からは今回の買収劇を妨害しようとする動きが出ています。
ペンシルベニア州選出のフェザーマン議員ははっきりと買収を阻止すると明言しています。
外国企業によるUSスチールの買収は、労働者にとってもペンシルベニア州にとっても間違っている。全力で阻止するつもりだ。
USスチールが買収されることには民主党の支持基盤である労働組合も反対しています。
アメリカ史上最も親労働組合であることを自負しているバイデン氏の対応が注目されます。
一方、エマニュル駐日米国大使の日本製鉄とUSスチールの合併を祝福しています。こちらはバイデン政権の公式見解なのでしょうか。それとも。。。
バブル期には、日系企業がロックフェラーセンターやコロンビアピクチャーズなど次々と買収し、日本脅威論が米国内で謳われました。USスチールの買収を機に久々に日系企業が米国内で「脅威」と見なされる状況が出来つつあります。