21日、八王子市長選の投開票が行われ、自公推薦で維新が支援した初宿和夫候補が当選。立民・共産・生活者ネットワークなどが組織戦を展開した滝田泰彦候補は落選した。投票率は前回31.46%から上昇し、38.66%だった。
初宿和夫:63838票(自公維)当選
滝田泰彦:57193票(立共ネ社)
両角 穣:44913票
服部貴之:10292票
かまたたかゆき:2276票
終始、初宿・滝田両候補の接戦が伝えられ、出口調査では滝田候補が優位に立っていたが、初宿候補が何とか勝利を手にした形だ。初宿候補は自民派閥による政治資金問題の影響が危惧されていたが、都庁出身ということもあってか、元上司の小池知事が応援に駆け付けたことは、かなりのインパクトをもたらしたに違いない。
小池知事に対抗してなのかはわからないが、わが世田谷区の保坂展人区長も区政そっちのけで連日、滝田候補の応援に熱を上げていた。
保坂区長はかねてから、LIN-Net(ローカルイニシアティブネットワーク)という、リベラル系首長・議員の連帯を主導してきており、滝田候補が当選していれば、当然このメンバーとして活動することになっただろう。
私は区長にLIN-Netに熱心な理由を議会で質問したが、ろくに答弁しなかったので真意はわからないが、簡単に言えば、かつての“革新自治体”連合のようなことを企図しているのかもしれない。しかし、革新自治体は、今となっては失敗の代名詞になっているのだが。
それに、ここ最近では、保坂区長が応援に入った江東区長選や武蔵野市長選の候補が、いずれも落選しているという事実は、LIN-Netなるもの以前に、リベラル派による政治に「NO!」が突き付けられていると言えよう。保坂区長は今回の敗北について以下のように総括している。
原因を投票率の低さだと断じている。あえてそう言っているのか、本気でそう思っているのは定かではないが、こんな分析ではLIN-Netの拡大はまったく見込めないだろう(それでいいのだが)。
とにかく、保坂区長は選挙応援にばかりかまけているヒマはないはずだ。本庁舎整備の遅延や災害対策など、早急に手を打たねばならない問題が山積している。世田谷区政に真剣に取り組むよう強く求める。