皆さんが国会で政策を動かすためにできること

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法案が国会に提出されてからもできることはたくさんある

いよいよ2024年も国会(通常国会)が開会される時期になりましたね。1月26日に召集されるとの報道もあります。通常国会では、4月以降の来年度の予算の内容や、提出された法案について議論が行われます。

「国会に提出された予算案や法案の審議」と聞くと、「もはや決まったもので、介入の余地はない」とか、「自分とは関係のない他人事だ」と思ってしまいがちです。

でも、そんなことはありません。

国会に提出された法案であっても、審議の中で修正がされたり、法案そのものが成立しなかったりすることもあります。民間企業や団体の立場でもあっても、国会議員に働きかけるなどの形で、より良い法案になるよう影響を与えることは可能です。

また、法案の国会審議の中で、法律の内容の解釈(規定で優先するポイントなど)についての質問がなされ、政府が答弁の中で明らかにすることもあります。こうした情報をしっかりチェックしておくことも重要です。

法律では、大きい方針やざっくりとした内容が定められますが、より詳しい内容(例えば、特定の許可を得るための具体的な条件など)は、下位に位置する法令(政令、省令、ガイドラインなど)で具体化されます。そうした法令は、多くの場合、法案が成立してから数カ月から1年程度先に作られます。

つまり法案審議をウォッチし、法案の解釈(何が重視される条件や考えなのか、など)を知っておけば、法令の方向性を予測し、先んじて準備を始められるということもあるのです。

法律は、人の生活やビジネス環境を変える最強のツールの一つ

私たち、千正組では「政策」について「政府独自のリソース(手段)を使って、人の行動変容を促し、社会課題を解決する営み」ととらえていますが、その政府独自のリソース(手段)のひとつとして「法規制」があります。法規制は、人や企業の行動に直接一定の義務付けを行うものですので、政府独自のリソース(手段)の中でも、最も強い手段です。

法律というルールや、その法律がどのように運用されるかを変えることで、人の生活やビジネス環境は大きく変わります。それを決める最も重要な場が「国会」です。

そこで今回は、政策に関わる皆さんを対象に、国会に提出された法案が可決承認されるまでのプロセスや、議員の動きについて改めて詳しく解説します。特に重きを置くのは、国会審議における与党議員と野党議員の役割やできることの違いです。

それを知ったうえで、では、どのように外部から国会の審議(議員による質問や付帯決議の内容など)に何らかの影響を与えたいと考えた場合に重要となるポイントやマインドセットについて紹介します。

(この続きはこちらのnoteから)

(執筆:西川貴清、監修:千正康裕)

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編集部より:この記事は元厚生労働省、千正康裕氏(株式会社千正組代表取締役)のnote 2024年1月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。