日本経済新聞の報道によれば、2023年の日本国内の都道府県別の人口移動を見ると、転入超過は7都府県のみという結果になりました(図表を元記事で見る)。
しかも、31道府県では転出者が拡大しており、都市部への人口集中の流れが加速していることがわかります。
中でも、東京の転入超過数はただ都道府県に比べ圧倒的に多くなっています。
東京の都市としての魅力が高まり、それがさらに人を惹きつけ、人口流入につながるという好循環が続いています。
人口集中にはデメリットも懸念されています。災害の際の被害が大きくなるリスクや、住宅事情の悪化から少子化を加速させる問題などです。
国内不動産投資の観点から見ると、人口が流入し続けている東京の不動産は他のエリアに比べますます有利になっていくことが予想されます。
東京以外のエリアで不動産投資をするべきではないと言うわけではありませんが、人口減少するエリアでは、物件の2極化が進み、競争力のない物件は淘汰されていくことになるでしょう。
だから、以前からずっと申し上げている通り、不動産投資を始めるのであれば、まずは東京23区からにすべきです。
その上で、リスク分散や更に高い利回りを追求するのであれは、東京以外の大都市圏の不動産に投資エリアを拡大していくべきでしょう。
日本全体の人口減少は、これから想定を超えるスピードで進んでいくと予想します。
人口減少によって、社会インフラが維持できないエリアは、居住地としての価値を失い、急速に衰退していきます。
その受け皿となるのが東京を中心とする都市圏になります。
国や地方自治体も財政余力がなくなり、広いエリアにくまなく行政サービスを提供することができなくなります。県庁所在地のような都市部に居住者を集中させ、効率的な行政運営を行わざるを得ません。
10年後、いや5年後には日本社会の雰囲気はずいぶん変わっていることでしょう。その時の変化を今から想定して、自分のお金の置き場所を考えておくことをお勧めします。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年1月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。