「英語というだけで、ガチガチに構えてしまう」
「頭にスッと入ってこないし、言いたいことも出てこない」
「いろんなやり方を試しているけど、なかなか効果がでない」
最も科学的とされる第二言語習得論の研究において語学習得に必須とされる「大量のインプット」です。これに、英語の速読法を組み合わせることで、沢山の英語を速くラクに読め、リスニング力もアップし、英語習得の効率を最高に高めることができます。
『「ふわっと速読」で英語脳が目覚める!』(Max二宮 著)青春出版社
英語力アップに欠かせない読み方
日常の英会話を超えて、 もっと会話の幅、 教養、真の英語力を高めたいなら、小説などを読むことをおすすめししたいと、著者は言います。
「英語の中級者以上の方には、 自分の興味のある記事、ノウハウ本、小説などがいいでしょう。そうした多様な文章を含め 『大量のインプット』をすることは、第二言語習得論の見地からも、総合的な英語力をアップするために非常に役立ちます」(著者)
「イメージを湧かせながら継続してインプットすることが重要なので、 自分の好きなジャンルや得意な分野のものを選ぶなど、興味を持って読めるものからやってみましょう。釣りが好きであれば、 釣りに関する記事やハウツー本を選ぶと、自分の経験とあわせて、その内容を具体的かつ、 鮮明にイメージできるはずです」(同)
ただ、ひと言で読むといっても、その方法は1つではありません。英語力アップに欠かせない 「英語の読み方」のバリエーションにはいくかの方法が存在します。それが、精読、熟読、スキミング、スキャニングの4つだと著者は言います。
「精読は文や表現の意味を押さえながら理解して読む読み方です。 英語学習においては、最も基本的で一般的な読み方と言えます。熟読は、内容やシーンの詳細までじっくり考えたり、感じたりしながら読む方法です。 小説をじっくり味わいながら読む場合や、専門知識の詳細まで理解しながら読む場合などに向いています」(著者)
「スキミングは、全体の概要を素早く把握するのに適した速読の読み方です。 本や記事、資料の細かい内容よりも、 まずは何が書かれてあるかの大意や概要を理解します。 スキャニングは、特定の欲しい情報を素早く探して得るのに適した速読の読み方です。 キーワード検索をして調べるときに、この読み方をしたことがあるのではないでしょうか 」(同)
いずれにせよ、目的に応じた読み方をマスターする必要性がありそうです。筆者は英語が苦手なのでどの読み方がいいのか悩んでしまいます。
英語の上達にはなにが必要か
「辞書で専門用語を調べてもパッとしない」「知らない単語がいっぱいある」。こうなると勉強は楽しくありません。読んでもおもしろくないので向上しなくなります。
英語の上達が感じられるようになるためには語彙力の強化は不可欠だと考えます。苦手意識が強い人は語彙力が足りていないのだと思います。語学の基本は語彙力抜きでは語れません。勇気をもって、語彙力に立ち向かわなくてはいけません。
英語では、単語の音を知っておくことが大切です。意外と簡単な単語でも聞き取れない人がいます。文字を見たら意味はわかるし、書けるけれど、聞いたらさっぱりわからない。特にリスニングでスコアを取るためには、耳にその単語を認識させなければいけません。
そのためには、単語集を買って、音読すると効果があります。そして、すばやく声に出して単語を覚えていくのです。一度で覚えられないので、毎日出会う、繰り返し出会う、とにかく出会いの数を増やすことが秘訣です。
英語はざっくり意味をとらえることが望ましいと思います。文化が異なり、言葉の成立も異なる英語を完璧に日本語に置きかえることは、非常に手間のかかる作業です。ざっくりとらえて「こんなことを言っているんだろうな」と言いたいことをつかむのがベターなのです。
本書では、英語習得に有効なChatGPTの活用法など、新しい英語力アップ法も紹介されています。いままでなかった英語教材に触れてみたい人にお薦めしたい一冊です。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)