「ネクター」でディナー。9区にあるホテル「メゾン・メール」のレストラン。
自慢のカクテルで乾杯。ポワローやカレーなどを使った面白いレシピだけど、味はちゃんとおいしい。タラマ、カリフラワータルト、海苔入りクロワッサン&オイルと共に。
続いて前菜。タラマ&とうもろこしクリーム、燻製サーディンの紫蘇巻き、きのこ&いちじく葉のサバイヨンが一度にテーブルに並んで、賑やかに美味。創造と伝統が楽しく混ざってるね。
ホタテの刺身は柑橘とピリッとタジェット効かせたオイルでさっぱりと。メインは青首ガモとキャベツのトゥルト仕立て。ここにきて、ザ・王道クラシック。しかもジビエのジュも含めてきっちりおいしい。
タカ&ヴェルモのフロマージュに続き、デセールはパンのアイスクリーム、そしてミルクやレ・リボを使ったミルク尽くし。ジョルジュ・サンクで修業してるねー。
はじめましてしたシェフのオーレリアン・ラスジュリアリアス(って読むのかな?)は、若いボーギャルソン。
ル=スケール(やっぱり!)やティソにクラシック学び、ヴェイラやコペンハーゲンのレストランでクリエイティヴ感性を得たそう。
自由闊達、そしてきちんとした技術と楽しい創造力で、とても気持ちよい料理の数々。もちろん、師匠たちと比べてエッジが効いていなくてまだまだ荒削りではあるし、カジュアルホテル内のレストランだけれど、ちゃんとおいしいし、楽しく夢中で料理に取り組んでいるのを感じられて好感度高い。
ドリンクペアリングは、店自慢のカクテルを中心にワインや日本酒も。ソフトドリンクペアリングも充実しているようなので、次はぜひそちらを試したいな。
サーヴィスも、ゲストに楽しんでもらいたい、という気持ちが前面に出ている若い子たちで気持ちいい。”みんな揃って、自分の職業が好きでたまらない、だから自然と一生懸命になる、っていう感じがすてきね~”と友達としみじみ。おしゃべりの話題はちょうど、”とある業界の、エゴイストすぎて仕事への愛情ではなく保身に夢中になる人々”。料理業界は、自分の職業が好きでたまらないという人が多いのが魅力的♪
木曜日は、生演奏が入る。今夜は、ギターとヴォーカルで、クリスマスソングからピンク・マルティーニまで。
楽しくおいしい夜に感謝♪
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年12月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。